執筆:Sam Boughedda
Investing.com -- 株式市場は続伸。投資家は水曜日の主要経済指標の発表に注目している。
少なくとも停戦合意するための交渉が行われているが、ロシアはウクライナへの攻撃を続けている状態だ。そのような中、投資家は今後の経済指標の発表に注目している。
火曜日の午後、債券市場では景気後退が警戒され、米国2年債利回りが一時、2019年以降初めて同10年債を上回ったにもかかわらず、テクノロジー株を中心に株式市場では大きな上昇がみられた。
米連邦準備制度理事会(FRB)は、どの程度積極的にインフレ目標達成のための利上げを行うのかが課題であり、今週発表される雇用統計は5月のFOMC会合での意思決定に影響を与えるだろう。
FRBは通常実施される0.25%ではなく、0.5%の利上げに踏み切るとの予想が高まっている。火曜日に発表された求人情報では、2月の求人数は1130万件で、これは労働者の数を500万件ほど上回る水準だ。
原油はここ数日売り圧力を受けており、火曜日には政府による前週分の在庫発表を前に再び下落した。また今夜、市場取引終了後に石油業界独自のレポートが発表される予定だ。
今週後半には、個人所得と消費支出に関するデータの発表を控えている。食料品などの物価上昇や先月のガソリン価格高騰の影響を家計が受けていることを示す内容になるかもしれない。
水曜日の市場に影響を及ぼすと思われる3点を紹介する。
1. ADP雇用統計
3月のADP非農業部門雇用変化データ(非農業部門、民間雇用の月次変化の指標)は、水曜日の午前8時15分(米国東部時間)に発表される予定となっている。コンセンサス予想では、企業は45万人の雇用を増加させ、前回の47万5000人を下回るとされている。尚、このデータは、政府が月初第一金曜日に発表する雇用統計の数日前に発表され、市場のセンチメントのバロメーターとなる可能性が高い。
2. その他の経済指標
第4四半期のGDPも(米国東部時間)午前8時30分に発表され、前月比7.1%と前回の2.3%を大きく上回る予想となっている。
3. 原油在庫
その他、午前10時30分(米国東部時間)に原油在庫のデータが発表される。アナリストは原油在庫が102.2万バレル減少すると予測している。このデータは、ロシアのウクライナ戦争とそれに伴う制裁が供給に悪影響となる可能性があるにもかかわらず、原油価格が着実に下落していることを示すものである。EIA週間留出油在庫は155.0万バレルの減少、ガソリン在庫は174.4万バレルの減少と予測されている。