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アクシージア Research Memo(4):中国ECチャネルで複数の主要プラットフォームを使い分けることで売上を拡大

発行済 2022-04-07 15:04
更新済 2022-04-07 15:15
© Reuters.
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■アクシージア (T:4936)の事業内容

1. 主要ブランドと製品
「AXXZIA」は目元製品を中心としたリテール向け主力ブランドで、「エッセンスシート」のヒーロープロダクツ化に成功した。
美容液は「目元」に必要な美容成分をマルチに配合されており、シートを密着させることで、集中した目元ケアができる。
中国市場でのヒーロープロダクツ化により、2022年7月期第2四半期累計の「エッセンスシート」売上高は1,862百万円(全社売上高の47.3%)となった。


「AGtheory」は、「AGドリンク」をコアに化粧品と融合させた第2のリテール向け主力ブランドとなる。
ヒーロープロダクツ化に成功した「AGドリンク」愛用者へ、同一コンセプトでの化粧品と融合させブランド化した。
ちなみに、“抗糖化”を訴求してヒーロープロダクツ化した「AGドリンク」は安定的に月1万本を出荷し、ARPU(1顧客当たりの平均売上金額)が高いことが特長で、2022年7月期第2四半期累計の売上高は1,235百万円(全社売上高の31.4%)となった。
「AXXZIA」と「AGtheory(AGドリンク含む)」の2ブランド合計の2021年7月期第2四半期累計の売上構成は78.7%に達する。


このほか、美容サプリメント「ホワイトアミノズ」と化粧品「サンスクリーン」を育成分野と位置付け、第3の主力ブランド化を目指している。
以上のブランドは中国市場及び日本市場で中・高価格帯(平均売価5,000円以上)でBtoCブランドとして販売される。
これに対し、サロン専売ブランド(プロフェッショナル分野)として「Le Ciel de L’aube (ル シエル ド ローブ)」のほか、「アイテール」シリーズや「The B(ザ ビー)」などがある。
サロン専売ブランドは創業以来の同社の強みかつ特長分野であり、高価格帯(平均単価10,000円以上)で販売される。


2. 地域別・チャネル別の売上構成
同社の成長の原動力は中国市場での成功、特に中国ECの成長である。
これは、2022年7月期第2四半期累計の地域別・チャネル別売上構成のうち、中国ECが75.3%(2,961百万円)であったことからも明らかである。
中国ECの内訳としては、CtoCサイト「Taobao」や口コミサイト「RED」などによるインフルエンサーマーケティング販売(2022年7月期第2四半期累計の中国EC売上構成比54.0%)と、BtoCサイト「Tmall Global」(アリババグループ)旗艦店での販売(同32.7%)があり、どちらも成長性が高い。
地域別・チャネル別売上構成のうち、次に売上構成が高いのが中国サロン向け15.4%(607百万円)となる。
顧客であるエステサロンは600店舗以上あり、コロナ禍の影響はあるものの販売は安定しており堅調に成長している。
一方日本市場は、コロナ禍の影響を受け特にリテール販売が落ち込んだことにより、売上構成は5.4%(213百万円)であった。
なお、その他としてカナダ、ドイツ、オーストラリアなどでの販売実績があるが、コロナ禍による渡航制限などから積極的な展開は控えている。


3. ビジネスモデル
同社のビジネスモデルは中国市場に最適化している。
そのプロセスは、(1) 製品開発、(2) 製造、(3) 販売、(4) アフターサポートの4段階に分かれており、それぞれのプロセスで特長がある。


(1) 製品開発
「Tmall」との戦略的連携や「Taobao」等でのテストマーケティング(KOL:key opinion leaderや現地サロン経由)などにより、消費者のニーズをタイムリーに入手できる。
同社では、これらのニーズの中から年間200に及ぶコンセプトを立案し、試作や品質チェックを繰り返しながら20前後のアイテムを量産化する。
ECチャネルでは市場での評価を早期に確認でき、製品改廃のタイミングも早い。
このようなハイペースのリリースサイクルは、同社がヒーロープロダクツを継続して生み出し、育てることができる要因と言えよう。
一例を挙げると、主力製品の1つである「AGドリンク」は2016年の発売以来5回リニューアルをしており、顧客の声を反映するサイクルの速さがわかる。
また、処方開発や容器開発、許認可確認や薬事など、化粧品開発に必要な機能をすべて内製している点も同社の強みとなっている。
なお、ユイット・ラボラトリーズの子会社化により小ロット・多品種の試作が可能となることから、スピード感を持った製品上市を目指していく方針だ。


(2) 製造
中国で高く支持されているMade In Japanブランドを重視し、日本企業に製造を委託し、自社工場生産レベルの高い品質管理基準を徹底している。
一方で、ユイット・ラボラトリーズの子会社化により製造の一部を内製化することで、製造ノウハウ取得のほか、コスト削減を見込んでいる。


(3) 販売
オンラインとオフライン(サロン向け高額品が主体)を並行して進め、ブランドの維持に寄与している。
販売チャネルや販売促進においては、「Tmall」を中心としたトップダウン型と「Taobao」や「RED」などを活用したボトムアップ型の両面でのプロモーションにノウハウが蓄積されている。


(4) アフターサポート
充実したカスタマーサービスが各チャネルで評価されている。
中国市場では模造品、横流し、不当廉価販売への対策が求められるが、同社ではブランド維持の取り組みとして、全製品にQRコードのセキュリティラベルの貼り付け及びナンバリングを行うことで購入者が正規品を確認でき、流通時の問題に即時に対応できる体制を整備している。


4. 強み
同社の強みは、中国市場を主なターゲットとし、中国人の嗜好性を取り入れた製品開発を行い、中・高価格帯製品もECで販売できるという中国の特性を踏まえ、各チャネルを複合的に活用して販促支援及び販売を行っている点にある。
同社は中国に特化することによって、日系企業に対して優位性を築いてきたと言える。
このほか、中国独自の承認制度に対しても強みを発揮している。
中国市場はNMPA(National Medical Products Administration。
中国国家食品薬品監督管理局。
米国FDAによるPMA認証に相当)の認証など独自の承認制度があり、これが参入障壁になっていると言われる。
これに対して、同社ではNMPA認可成分・処方を重視した商品設計をしている。
この結果、中国向け展開製品におけるNMPA登録比率は84%(2022年1月末現在)、直近2年間の承認比率100%(一般には20~30%)、平均申請期間3ヶ月(一般的には6ヶ月)と、スムーズに承認を取得している。
なお、NMPA承認がない商品を中国市場で販売することは可能ではあるが、広告宣伝に制約があることから、EC店舗では取り扱いにくい。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)


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