[15日 ロイター] - ウクライナ鉄鋼最大手メトインベストは15日、ロシアの占領下では操業しないと表明した。南部マリウポリが包囲されているため、現在は国内の生産能力の3分の1以上が稼働できないと明かした。
ウクライナの富豪リナト・アフメトフ氏が経営する同社によると、2月末の侵攻開始以降、ウクライナの鉄鉱石生産量は半分以下に減った。同国は欧州最大の鉄鉱石供給国の一つ。
ロシアがウクライナの鉄鋼・石炭資産の集積地である東部で新たな攻勢に備える中、戦争による産業への影響が改めて示された。
メトインベストはマリウポリに2つの大規模製鉄所を保有。敷地は被害を受けたが、戦闘のためにその規模を把握できないと説明。
「われわれはウクライナの勝利を信じ、敵対行為終了後に生産を再開する計画だ。メトインベストはロシアの占領下で操業することは決してない」と明言した。
マリウポリの工場が稼動していないため、ウクライナの鉄鋼生産能力は30─40%が失われているとの見解も示した。