[ニューヨーク 2日 ロイター] - 米金融大手シティグループのフレーザー最高経営責任者(CEO)は2日、ロシアのウクライナ侵攻を受け西側諸国がロシアに経済制裁を科したことで、シティの一部の海外顧客は貿易や資金管理の新たな方法を模索していると述べた。
フレーザー氏はミルケン協会グローバルカンファレンスのパネルで、中東では「顧客が、将来全てを投じるほど西側の金融秩序を信頼しておらず、他の場所に目を向けているという事実がある」と述べ、「古い世界の金融秩序が分裂し、新たな場が増加することを予期しなければならない」と付け加えた。
シティは、米国に本拠を置く大手銀行の中で最も国際的な多角経営を展開している銀行で、企業の貿易金融や世界の富豪の資産管理を行っている。
フレーザー氏は「金融サービスの武器化は非常に大きな問題だ」と指摘。「それは新興市場の認識や、そうした国の国内資本市場の発展を加速させるだろう」と見通しを示した。