[東京 12日 ロイター] - SUBARUは12日、2023年3月期の連結業績予想(国際会計基準)について、営業利益が前期比2.2倍の2000億円になる見通しと発表した。販売増加や円安効果が寄与する。
会社の営業利益予想は、アナリスト19人による事前の市場予想(IBESのコンセンサス予想)2072億円を若干下回る。
純利益は同2倍の1400億円、売上高に相当する売上収益は27.5%増の3兆5000億円をそれぞれ見込む。世界の連結販売台数は94万台(前期は73万4000台)を計画する。
中村知美社長は会見で、今期の業績について「コロナ前のレベルに戻したい」と述べた。半導体不足など部品供給リスクは残るが、主力の北米市場を中心に回復が見込まれ、今期の生産は「100万台にチャレンジしたい」と語った。米国での在庫は4月末時点で「5000台レベル」と過去最低を更新しているという。
中国・上海でのロックダウン(都市封鎖)の影響に関しては、都市封鎖に伴う部品不足で、4月には国内工場の操業一時停止に追い込まれており、物流混乱と部品供給の遅れで「綱渡りの状況でリスクはある」と話した。
エンジンの不具合で主力3車種の販売・出荷が停止している影響については、挽回生産できるとみて「今期の収益への影響はない」とした。
同時に発表した22年3月期連結決算によると、営業利益は前の期に比べ11.7%減の904億円だった。売上収益は同3.0%減の2兆7445億円、純利益は8.5%減の700億円だった。