[東京 16日 ロイター] - 日本証券金融は16日、物言う株主のストラテジックキャピタル(東京都渋谷区)が日銀出身役員の個別報酬を開示するなどの定款変更を求めた株主提案に絡み、議案に反対する取締役会意見を公表した。
ストラテジックキャピタルは、日証金では1950年の上場以来、日銀OBが社長を務め続けており日銀勤務時代をはるかに上回る給与を得て「株主価値向上のために努力するインセンティブを失っている恐れがある」などとして、株主提案権を行使する書面を提出している。
これに対し日証金は、証券金融業務の公共的役割を十分認識して業務執行を遂行可能、金融・証券市場全般に関する広範な知見を持つなどの点から、日銀出身者の役員登用は「これらの資質を有することを踏まえた判断」と説明。待遇も職責などに見合ったもので、執行役などの報酬は企業価値の向上と整合的なインセンティブが働くよう定められていると反論した。
日証金の株主総会は6月23日に開催予定。