執筆:Liz Moyer
Investing.com -- 投資家が今週末発表される雇用統計の発表を控え、FRBの反応を探るために様子見姿勢をとり、水曜日の株式市場は続落した。
雇用状況は引き続き堅調で、4月の求人数は過去最高水準に近い水準で推移している。水曜日に労働省が発表した求人指標は、今週発表されるいくつかの指標の一部に過ぎない。求人数は1,140万人という予想通りの結果となった。木曜日には、先週分の新規失業保険申請件数に関する最新の指標が発表される予定である。
FRBは今月と来月のFOMC会合で政策金利をさらに0.5%引き上げ、インフレを抑制しようとすると予想されるが、その後インフレの方向性によっては大幅な引き上げを緩和する可能性もある。最近のデータでは、インフレのペースが鈍化していることが確認されているが、ガソリン価格の上昇がインフレの方向性を複雑にしている側面もある。
楽観的でない経営者も何人かいる。JPMorgan Chase(NYSE:JPM)のJamie Dimon CEOは、水曜日に開かれた会議で、人々は経済の波乱に「備え」ておくべきだと語った。「今は晴れやかな気分で、物事はうまくいっているが、その波乱はすぐそこにあり、この先、我々のところにやってくる」と発言した。
求人需要が失業者数をはるかに上回っているため、雇用主は募集中の求人数を埋めるために奔走している。FRBはインフレを抑制するだけでなく、強力な労働市場を維持し、景気が後退するのを避けたいと考えている。失業率は直近で3.6%程度であり、数十年来の低水準にある。
バイデン大統領は、ガソリン価格の値下げを試みている一方で、インフレ抑制の取り組みに躊躇しているという見方を牽制しながら、雇用創出の実績を強調することを目指している。
木曜日の市場に影響を与えると思われる3点を紹介する。
1. Lululemonの決算発表
Lululemon Athletica Inc (NASDAQ:LULU) は、同社の在宅用のカジュアル・ウェアが人気製品になったことで、コロナ禍による生活変化の恩恵を受けた銘柄の1つとなっていた。しかし現在、人々は社会活動やオフィス、自宅から外の世界に戻りつつあり、同製品の人気は下火になっているかもしれない。同社は、売上高16億ドル、1株当たり1.43ドルの利益を発表すると予想されている。
2. Hormel Foodsの決算発表
多くの食品会社は商品の値上げと利益率の低下を発表しており、アナリストはHormel Foods Corporation(NYSE:HRL)が木曜日に控えた決算発表の内容に注目している。同社は、売上高30億6000万ドル、1株当たり利益は47セントを発表すると予想されている。
3. Oktaの決算発表
クラウド・ベースのID認証企業であるOkta Inc (NASDAQ:OKTA) は、売上高8億2400万ドル、1株あたり34セントの損失を報告するとみられているが、アナリストは次の四半期と通期の見通しに注目している。