[シドニー/ロンドン 2日 ロイター] - 関係筋によると、スイスの資源大手グレンコアは、同社が保有する石炭会社ヤンコール・オーストラリアの株式に対して中国企業が1株当たり3.60ドルでの買収を提案していることについて、提示額が低すぎるとして拒否する見通しだ。
ヤンコールの約62.2%株を保有しているエン鉱能源集団は先週、未保有の約37.7%株に対して現在の株価を下回る価格での買収を提案した。
グレンコアはヤンコールの6.4%株を保有している。関係者の1人は、買収案はヤンコール株を「かなり過小評価」しており、グレンコアには「受け入れがたい」と指摘した。
関係者は、適正な価格であれば、グレンコアは売却を前向きに検討するだろうとしたが、適正な価格水準を具体的には示さなかった。
エン鉱能源がヤンコール株保有率を90%近くにするためには、グレンコアが売却に同意することが不可欠。オーストラリアの規制では、90%の株式を取得すると、個人・機関投資家が保有する少数株を全て買い取ることができ、ヤンコールの非公開化が可能になる。