[日経平均株価・TOPIX(表)]
日経平均;25534.68;-428.32TOPIX;1809.55;-26.35
[後場の投資戦略]
週明けの東京市場は自律反発もむなしく、日経平均は寄り付き天井の形で大きく失速。
先週末の米株市場ではナスダックが反発したとはいえ、連日の急落を踏まえれば上昇率はあまりに小幅。
また、NYダウにいたっては自律反発どころか続落となった。
連日の急落後でもほとんど反発が見られないあたり、足元の相場の状況はかなり重症のようだ。
また、東京市場は先週末と同様、これまでけん引役だった資源関連株や防衛関連株に厳しい売りが目立っている。
INPEXは昨年9月以来となる13週移動平均線割れとなっており、三菱重 (TYO:7011)などの防衛関連株も長らく下値支持線となってきた25日線を大幅に割り込んできている。
東エレクなどの半導体関連株も連日で急落し、年初来安値の更新が続いている。
先週末からの繰り返しにはなるが、相場はいよいよ世界的な金融引き締めが景気後退を招くオーバーキルを本格的に織り込み始めていると思われる。
今晩の米国市場は祝日で休場なため海外勢の資金フローは限られるとの指摘も聞かれるが、東証プライム市場の売買代金は先週末の4兆円超えに続き、本日も前引け時点で1兆円4億円程とそれなりに膨らんでいる。
東証グロース市場の新興株の下落率が軽微なのに対して、東証プライム市場の主力大型株の下落率がかなり厳しい点からも、個人投資家が粘っている一方、実需筋が持ち高調整の売りを加速してきている印象を受ける。
先物市場では、先週は東証株価指数(TOPIX)の先物手口において、週を通じてゴールドマン・サックス(GS)証券の大幅な売り越しが目立った。
商品投資顧問(CTA)などの短期筋が手掛けることの多い日経平均先物に比べて、TOPIX先物でのGSによる大量売り越しは世界の景気動向をもとに投資戦略を立案するグローバルマクロ系のヘッジファンドが売りに傾いていることを示唆している。
中国での都市封鎖(ロックダウン)の再拡大懸念や米国での相次ぐ経済指標の下振れ、景気よりもインフレ抑制を優先する中央銀行の姿勢などを背景に、マクロ系ファンドも本格的に景気後退を織り込み始めたと推察される。
週末にかけては米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が7月会合でも0.75ptの大幅利上げを支持する姿勢を明らかにしたほか、アトランタ連銀のボスティック総裁もインフレ抑制のためには何でもするとの鬼気迫る姿勢を見せた。
世界的な利上げ加速ペースの拡大や景気後退の度合いが計りきれず、株価への織り込みも十分とはいえないという指摘も多く聞かれるなか、当面は粛々と持ち高を調整する動きが続きそうだ。
今年に入って最も厳しい売りに見舞われている半導体が代表するハイテクセクターに加えて、これまでけん引役だった資源関連、防衛関連の銘柄も相次いで急落している動きからもそうした様子が窺える。
後場の日経平均は下値模索の展開が続きそうだ。
上述した通り、米株市場で自律反発がほとんど見られず、足元の相場はかなり弱気な状態。
また、今の下落相場においては短期筋だけでなく実需筋による持ち高調整も出ていると推察される。
買い戻す理由が当面見当たらないなか、後場の買い戻しも期待できそうにないだろう。
(仲村幸浩)
日経平均;25534.68;-428.32TOPIX;1809.55;-26.35
[後場の投資戦略]
週明けの東京市場は自律反発もむなしく、日経平均は寄り付き天井の形で大きく失速。
先週末の米株市場ではナスダックが反発したとはいえ、連日の急落を踏まえれば上昇率はあまりに小幅。
また、NYダウにいたっては自律反発どころか続落となった。
連日の急落後でもほとんど反発が見られないあたり、足元の相場の状況はかなり重症のようだ。
また、東京市場は先週末と同様、これまでけん引役だった資源関連株や防衛関連株に厳しい売りが目立っている。
INPEXは昨年9月以来となる13週移動平均線割れとなっており、三菱重 (TYO:7011)などの防衛関連株も長らく下値支持線となってきた25日線を大幅に割り込んできている。
東エレクなどの半導体関連株も連日で急落し、年初来安値の更新が続いている。
先週末からの繰り返しにはなるが、相場はいよいよ世界的な金融引き締めが景気後退を招くオーバーキルを本格的に織り込み始めていると思われる。
今晩の米国市場は祝日で休場なため海外勢の資金フローは限られるとの指摘も聞かれるが、東証プライム市場の売買代金は先週末の4兆円超えに続き、本日も前引け時点で1兆円4億円程とそれなりに膨らんでいる。
東証グロース市場の新興株の下落率が軽微なのに対して、東証プライム市場の主力大型株の下落率がかなり厳しい点からも、個人投資家が粘っている一方、実需筋が持ち高調整の売りを加速してきている印象を受ける。
先物市場では、先週は東証株価指数(TOPIX)の先物手口において、週を通じてゴールドマン・サックス(GS)証券の大幅な売り越しが目立った。
商品投資顧問(CTA)などの短期筋が手掛けることの多い日経平均先物に比べて、TOPIX先物でのGSによる大量売り越しは世界の景気動向をもとに投資戦略を立案するグローバルマクロ系のヘッジファンドが売りに傾いていることを示唆している。
中国での都市封鎖(ロックダウン)の再拡大懸念や米国での相次ぐ経済指標の下振れ、景気よりもインフレ抑制を優先する中央銀行の姿勢などを背景に、マクロ系ファンドも本格的に景気後退を織り込み始めたと推察される。
週末にかけては米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が7月会合でも0.75ptの大幅利上げを支持する姿勢を明らかにしたほか、アトランタ連銀のボスティック総裁もインフレ抑制のためには何でもするとの鬼気迫る姿勢を見せた。
世界的な利上げ加速ペースの拡大や景気後退の度合いが計りきれず、株価への織り込みも十分とはいえないという指摘も多く聞かれるなか、当面は粛々と持ち高を調整する動きが続きそうだ。
今年に入って最も厳しい売りに見舞われている半導体が代表するハイテクセクターに加えて、これまでけん引役だった資源関連、防衛関連の銘柄も相次いで急落している動きからもそうした様子が窺える。
後場の日経平均は下値模索の展開が続きそうだ。
上述した通り、米株市場で自律反発がほとんど見られず、足元の相場はかなり弱気な状態。
また、今の下落相場においては短期筋だけでなく実需筋による持ち高調整も出ていると推察される。
買い戻す理由が当面見当たらないなか、後場の買い戻しも期待できそうにないだろう。
(仲村幸浩)