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クリーク・アンド・リバー社は上値試す、23年2月期2桁増益予想、さらに上振れの可能性

株式 2022年07月05日 09:35
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© Reuters. クリーク・アンド・リバー社は上値試す、23年2月期2桁増益予想、さらに上振れの可能性

 クリーク・アンド・リバー社<4763>(東証プライム)は、クリエイティブ分野を中心にプロフェッショナル・エージェンシー事業、プロデュース事業、ライツマネジメント事業を展開し、プロフェッショナル50分野構想を掲げて事業領域拡大戦略を加速している。23年2月期2桁増益予想としている。さらに上振れの可能性があり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は4月の上場来高値圏から一旦反落したが、利益確定売りが一巡し、6月の直近安値圏から切り返して戻り歩調だ。上値を試す展開を期待したい。なお7月7日に23年2月期第1四半期決算発表を予定している。

■クリエイティブ分野中心にエージェンシー事業やプロデュース事業を展開

 クリエイティブ分野(映画・TV番組・ゲーム・Web・広告・出版等の制作)で活躍するクリエイターを対象としたプロフェッショナル・エージェンシー(派遣・紹介)事業、プロデュース(制作請負・アウトソーシング)事業、およびライツマネジメント(知的財産の流通)事業を展開している。22年2月期の事業割合はプロデュースが36%、エージェンシー派遣が42%、エージェンシー紹介が13%、ライツマネジメント他が9%だった。

 プロフェッショナル8領域(クリエイティブ、メディカル・ヘルスケア、コンピュータサイエンス、コンストラクション、クオリティ・オブ・ライフ、ライフサイエンス、エンジニアリング、経営支援)の18分野に展開し、グループ資産を活用した商品・サービス・プロジェクトを提供している。22年2月期末時点でプロフェッショナルクリエイター34万4440人、クライアント4万4950社のネットワークを構築していることが強みだ。

 新規エージェンシー事業としては建築、ファッション、シェフ、プロフェッサー、ドローン、舞台芸術、リサーチャー(研究開発支援者)、CXO(CEO、CFO、CMOなど企業における業務や機能の最高責任者の総称)を展開している。

 新規サービスとしては、米国C&R Globalが法務領域コンサルティングサービス、プロフェッショナルメディアが求人メディア運営、VR Japanが中国IDEALENS社製VRゴーグル販売、台湾インツミット社と合弁のIdrasysがAI予測ツール「Forecasting Experience」の開発・販売を展開している。クレイテックワークスはゲームコンテンツ開発・運営を展開し、インタラクティブブレインズの3DCGアバター事業、VR事業、コンテンツ開発事業を譲り受けた。またジェイアール東日本企画と共同でデータドリブンマーケティング事業を推進するJDDLを設立している。

 21年4月にはブロックチェーンエンターテインメント事業のシンガポールDEA社に出資した。NFT(非代替性トークン)への取り組みとして、DEA社のプラットフォームにコミックやゲーム等のコンテンツを提供する。将来的には自社でNFTプラットフォームを運営することも視野に入れている。

 21年8月には、EPSホールディングス<4282>、ワールドホールディングス<2429>、SBSホールディングス<2384>と共同で、エルダー人材の働き方の多様性を企画・実現する新会社HATARAKUエルダー(EPSホールディングスの連結子会社)を設立した。

 22年3月には、アパレル事業を行っていた白井崇文氏と共同で17年12月に設立したforGIFTの株式を取得して子会社化した。アパレル業界における3DCG活用やDXによる新規事業を推進する。

 22年4月には、農業分野における障がい者雇用促進および農業を基軸とした地域雇用促進を目的とする子会社コネクトアラウンドを設立、グループ内における障がい者雇用促進を目的とする子会社One Leaf Cloverを設立した。

 22年5月には、日本アニメ・コミックに特化したNFTプラットフォーム「ANIFTY」を運営するANIFTYを子会社化した。世界中のファンを対象としたグローバル市場での収益化と、メタバース(仮想空間社会)でのクリエイティブ流通に向けた新しいビジネスモデル構築に取り組む方針だ。

 22年7月22日(予定)には、シェフをはじめとした料理人の生涯価値を高める新しい仕組みづくりに着手するため、子会社シェフズ バリューを設立する。グループのメタバース・XR等のテクノロジーやエージェンシー事業とのシナジーを図り、新事業や新サービスを創出する。

 また事業シナジーを見越した資本参加として、バイオベンチャーのCO2資源化研究所、アグリベンチャーのプラントライフシステムズ、不動産仲介プラットフォームのエージェント・グロース(事業上の通称はケラー・ウィリアムズ・ジャパン)、弁護士保険のミカタ少額短期保険、子ども向けオンライン世界旅行のMimmyなどに出資している。

■日本クリエイティブ分野が拡大基調

 22年2月期のセグメント別(調整前)構成比は、売上高が日本クリエイティブ分野70%、韓国クリエイティブ分野8%、医療分野10%、会計・法曹分野5%、その他(IT分野のエージェンシー事業、新規事業など)6%、営業利益が日本クリエイティブ分野72%、韓国クリエイティブ分野0%、医療分野25%、会計・法曹分野3%、その他▲1%だった。

 韓国クリエイティブ分野は、TVマーケット関連事業を新設会社に承継してCREEK&RIVER ENTERTAINMENTを18年2月期第2四半期から持分法適用関連会社としたが、20年1月9日付で株式を追加取得し、改めて連結子会社化した。

 収益面では、医療分野の売上と利益が季節要因で第1四半期と第2四半期に偏重するため、全体としても上期の構成比が高い特性がある。主力の日本クリエイティブ分野は売上・営業利益とも拡大基調である。新規事業分野は人件費などの費用が先行するが順次収益化を見込んでいる。

■プロフェッショナル50分野構想

 中期経営計画では「プロフェッショナル50分野構想」を掲げている。目標数値については、計画初年度の22年2月期営業利益が2期目の23年2月期計画32億円を前倒しで達成し、さらに23年2月期以降も伸長が見込まれるため22年4月7日付で上方修正し、最終年度24年2月期の目標を売上高470億円、営業利益45億円、営業利益率9.5%としている。

 基本戦略としては、プロフェッショナル分野のさらなる拡大(プロフェッショナル50分野構想)、新規サービスの創出(プロフェッショナルの能力を活かす新たな価値の創造)、経営人材の創出、コーポレートガバナンスの強化を推進する。M&A・アライアンスも積極活用して事業領域拡大戦略を加速する方針だ。

 21年12月には、日本最大級のゲーム・XR・Web・映像・漫画・建築開発スタジオ「C&R Creative Studios」を始動した。このスタジオを核としてコンテンツ開発を推進するため、スタジオのメタバース構想も推進している。また、VR建築展示場「XR EXPO」をオープンした。メタバースを活用して既存の住宅販売モデルの変革を目指す。

 22年1月には子会社のVR Japanが医療機関向けVR遠隔同時講義システムを発売した。22年4月にはforGIFTがゲーム3DCG制作技術を活用してアパレル3DCGサンプル開発「sture(ストゥーラ)」を発売した。

 22年5月には「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)とともに、地域の未来社会を創造する首長連合」(万博首長連合)と、地域の産業や経済の発展を目指す支援包括連携協定を締結した。

■23年2月期2桁増益・連続増配予想で収益拡大基調

 23年2月期の連結業績予想(収益認識会計基準適用で、従来方法に比べて売上高が影響を受けるが、利益への影響は軽微)は、売上高が22年2月期比5.3%増の440億円、営業利益が17.2%増の40億円、経常利益が17.0%増の40億円、親会社株主帰属当期純利益が12.4%増の25億としている。配当予想は22年2月期比3円増配の23円(期末一括)としている。12期連続増配予想となる。

 日本クリエイティブ分野の好調が牽引し、新規事業への成長投資を吸収して増収・2桁増益予想としている。グループ子会社の収益拡大も寄与する見込みだ。なお収益認識会計基準適用で売上高が影響を受けるが、この影響を除く従来方法ベースの売上高は22年2月期比10.0%増の460億円となる見込みだ。会社予想に上振れの可能性があり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は4月の上場来高値圏から一旦反落したが、利益確定売りが一巡し、6月の直近安値圏から切り返して戻り歩調だ。上値を試す展開を期待したい。7月4日の終値は2117円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS112円15銭で算出)は約19倍、今期予想配当利回り(会社予想の23円で算出)は約1.1%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS540円83銭で算出)は約3.9倍、時価総額は約487億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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