[ストックホルム 19日 ロイター] - 米マイクロソフトは19日、公的機関が自分たちでよりデータ管理ができるような各国政府向けクラウドコンピューティング事業を開始した。コーリー・サンダース法人担当副社長はインタビューで「世界各地で契約を期待しているが、最初の数件は欧州地域だ」と語った。
マイクロソフトはイタリアの防衛企業レオナルドやベルギー通信企業プロキシマスと事業提携した。各政府向けの特別注文に応じてクラウドを構築し提供するため、それぞれの現地企業と提携して協業していく戦略を進める。
欧州連合(EU)はプライバシーやセキュリティー強化の立法化で先端を行っているだけでなく、当局として域内の公的部門のクラウドサービス使用がEUのプライバシー保護基準にのっとっているかの調査を始めている。
市場調査会社Imarcグループによると、政府機関が使用するクラウドサービスの市場規模は世界全体でも昨年の276億ドルから2027年までに712億ドルに拡大する見通し。マイクロソフトはこの政府向け分野で米アマゾンやアルファベット傘下グーグルのクラウド事業との競争で優位に立ちたい考えだ。