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サムティ Research Memo(1):グループ資産の拡大により「インカムゲイン」は順調に伸長

発行済 2022-09-08 15:11
更新済 2022-09-08 15:16
© Reuters.
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■要約

1. 会社概要
サムティ (TYO:3244)は、関西圏及び首都圏のみならず、全国主要都市に展開している総合不動産会社である。
不動産開発事業(不動産ファンド向け賃貸マンション※1やホテルの開発及び販売等)と不動産賃貸事業(賃貸マンションの保有等)のほか、ホテル賃貸・運営事業なども手掛けており、成長と安定のバランスの取れた事業構成や一気通貫型のビジネスモデルに特長がある。
また、2015年にはJ-REIT事業※2へ進出し、さらなる事業拡大に向けて体制を整えると、ここ数年は展開エリアの拡大と積極投資により高い成長を続けてきた。


※1 本レポートで使用している「賃貸マンション」と「レジデンス」の文言は同義である。

※2 2015年3月に設立したサムティ・レジデンシャル投資法人 (TYO:3459)(以下、SRR)を東証J-REITに上場させた。
また、2021年11月にはホテル特化型REITであるサムティ・ジャパンホテル投資法人を設立し、2023年11月期以降の上場を目指している。



新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響により、ホテル事業の稼働率は厳しい状況が続いているものの、景気変動の影響を受けにくい賃貸マンションは堅調に推移しているうえ、今後に向けた戦略的投資(用地仕入れや収益不動産の取得)もハイペースで進捗している。
また、2021年1月に公表した中期経営計画「サムティ強靭化計画(アフターコロナ版)」(以下、中期経営計画(アフターコロナ版))では、今後の環境変化を勘案し、「資産保有型」ビジネスへの転換や海外事業の強化、長期的視野でのホテル事業の取り組みにより持続的な成長を目指している。


マーケット環境を鑑み、ホテルREITの上場は2023年11月期以降に延期した一方、ベトナムでの分譲住宅事業が本格的に立ち上がってきたほか、有力なパートナーとの共同によりホテル事業と親和性が高いテーマパーク事業にも進出するなど、新たな成長軸の育成にも取り組んでいる。


2. 2022年11月期上期の業績
2022年11月期上期の業績は、売上高が前年同期比49.7%増の36,224百万円、営業利益が同23.5%減の2,753百万円、経常利益が同29.0%減の1,993百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同72.6%減の1,666百万円と増収ながら減益となった。
コロナ禍の影響が長引くなかで、新規開業ホテル等の本格稼働にはやや遅れが見られる一方、海外投資家を中心とした賃貸マンションの取得意向は根強く、とりわけ「不動産ソリューション事業」が大きく拡大した。
また、重視する「インカムゲイン」※についても、「資産保有型」ビジネスへの転換に伴うグループ資産の拡大等により順調に伸ばすことができた。
一方、利益面で一旦減益となったのは、新規開業ホテルの費用負担や、下期に収益計上が予定されている「海外事業」の先行費用などが主因である。
グループ資産拡大に向けた戦略的投資はハイペースで進捗しており、開発パイプラインも順調に積み上げることができた。


※「不動産賃貸事業」「ホテル賃貸・運営事業」「不動産管理事業」の売上高を合計したもの。



3. 2022年11月期の業績予想
2022年11月期の業績予想について同社は、ホテルREIT上場時期の見直しに伴って期初予想を減額修正した(最終損益の修正はなし)。
ただ、修正後の業績予想でも、売上高を前期比35.9%増の123,000百万円、営業利益を同37.4%増の13,000百万円、経常利益を同66.5%増の13,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同1.9%増の10,200百万円と増収増益を見込んでいる。
ホテルREITの上場及び保有ホテルの販売を2023年11月期以降に見直した一方、賃貸マンションの販売へ入れ替える戦略に転換することで増収増益を確保する前提となっている。
また、「海外事業」についても、ベトナムにおける分譲住宅事業(「THE SAKURA プロジェクト」)の引き渡し(2022年11月予定)により大きく拡大するとともに、重視する「インカムゲイン」についても、同35.8%増の19,800百万円に伸長する見通しだ。


4. 中期経営計画「サムティ強靭化計画(アフターコロナ版)」の概要
2021年1月に公表した5ヶ年の中期経営計画(アフターコロナ版)では、(1) 「資産保有型」ビジネスへの転換(インカムゲインの拡大)、(2) ホテルREIT上場に向けた取り組み、(3) 地方大都市圏における戦略的投資、(4) 海外事業での収益基盤の構築を基本方針に掲げており、5年間の投資計画は約7,500億円、最終年度(2025年11月期)の業績目標として売上高2,200億円水準、営業利益350億円以上、ROE15.0%水準、ROA7.0%水準、自己資本比率30.0%以上を目指している。
特に、グループ資産(REITを含む)を1兆円規模にまで拡大するとともに、営業利益の50%をインカムゲイン(賃貸収入等)、15%を海外事業で構成する収益構造への転換を図る方針である。


■Key Points
・2022年11月期上期の業績は賃貸マンションが堅調に推移する一方、ホテルREITの上場延期による売却資産の入れ替えを受け一旦減益
・コロナ禍の影響等を踏まえ、ホテルREITの上場及び保有ホテルの売却を2023年11月期以降に延期したことにより、2022年11月期の業績予想を減額修正。
ただし、賃貸マンションの販売へ入れ替える戦略により増収増益を確保する前提
・中期経営計画(アフターコロナ版)では、「資産保有型」ビジネスへの転換(インカムゲインの拡大)や海外事業の強化、長期的視野でのホテル事業の取り組みにより持続的な成長を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)


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