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サムティ Research Memo(6):賃貸マンションの販売への入れ替えにより増収増益を確保する見通し

発行済 2022-09-08 15:16
更新済 2022-09-08 15:30
© Reuters.
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■業績見通し

1. 2022年11月期の業績予想
2022年11月期の業績予想についてサムティ (TYO:3244)は、ホテルREIT上場時期の見直しに伴って期初予想を減額した(最終損益の修正はなし)。
ただ、修正後の業績予想でも、売上高を前期比35.9%増の123,000百万円(修正幅17,000百万円減)、営業利益を同37.4%増の13,000百万円(修正幅5,000百万円減)、経常利益を同66.5%増の13,500百万円(修正幅1,500百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益を同1.9%増の10,200百万円(修正なし)と増収増益を見込んでいる。


売上高は、コロナ禍の影響等を踏まえ、ホテルREITの上場及び保有ホテルの販売を2023年11月期以降に見直した一方、賃貸マンションの販売へ入れ替える戦略に転換することで増収を確保する前提となっている。
販売計画は、「不動産開発事業」で53物件、「不動産ソリューション事業」で40物件を予定している。
また、「海外事業」についても、「THE SAKURA プロジェクト」V8棟の引き渡し(2022年11月予定)が大きく寄与するとともに、重視する「インカムゲイン」についても、グループ資産の拡大や「ホテル賃貸・運営事業」の稼働率上昇により、前期比35.8%増の19,800百万円に伸長する見通しだ。


利益面でも、新規開業ホテルの費用負担が続くものの、増収による収益の底上げにより大幅な増益を実現し、経常利益率も11.0%(前期は9.0%)に改善する見通しである。


2. 弊社の見方
弊社でも、現在のマーケット環境を鑑みると、ホテルREITの上場を2023年11月期以降に延期した判断には合理性があると評価している。
また、1) 賃貸マンションに対する投資家の引き合いが根強いことや、2) 海外事業における物件引き渡し(収益計上)が下期に予定されていること、3) 保有資産の拡大とともに「インカムゲイン」も順調に伸びていることから、修正後の業績予想は十分に達成可能であると見ている。
一方、開発用地や収益不動産の取得に関しては、首都圏は言うまでもなく、地方大都市圏においても競争が激化しつつあることから、今後の戦略的投資の進捗については、その点を含めて注視する必要があろう。
同社では新たな拠点開設や人員増強をはじめ、仕入れに専念できる体制の強化にも取り組んでおり、今後どのように成果に結びついてくるのかに注目したい。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)


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