[上海 24日 ロイター] - 米電気自動車大手テスラの24日の中国語ウェブサイトによると、同社は中国でのセダン「モデル3」と多目的スポーツ車(SUV)「モデルY」の価格をそれぞれ引き下げた。最大9%の値下げとなる。
モデル3の最低価格は26万5900元(3万6727.03ドル)に、モデルYの最低価格は28万8900元に引き下げた。
テスラはロイターに対し、価格はコストに合わせて調整しており、今は上海工場の稼働率が改善し、サプライチェーンも安定が続き、コストが低減したと説明した。
テスラの中国での値下げは今年初めて。今年は原材料コスト上昇で両モデルを2回値上げし、9月からは車購入者向けの保険の優遇策も導入していた。
中国の大手証券会社、招銀国際金融(CMBI)のアナリストは、テスラの値下げにより中国でEV価格競争が起きる可能性が高まっていると指摘。業界全体の販売が2023年に減速するとの予測を示した。
USタイガー証券のアナリスト、ボー・ペイ氏は「値下げの主な要因は、中国の全体的な自動車需要の軟化と、中国の電気自動車(EV)メーカー、比亜迪(BYD)との競争だ」とし、小鵬(Xpeng)や上海蔚来汽車(NIO)などもいずれ追随せざるを得なくなるとした。