[日経平均株価・TOPIX(表)]
日経平均;27379.40;-52.44TOPIX;1908.31;-9.90
[後場の投資戦略]
26日の米株式市場の引け後に発表されたメタ・プラットフォームズの決算は失望的なものとなった。
第3四半期(7−9月)は2四半期連続での減収となったほか、第4四半期の見通しも市場予想に届かなかった。
また、収益化の目処が立っていないメタバース関連の損失が今後さらに拡大するとの見通しが示された。
メタの決算は過去の経緯やスナップの決算から想定線とはいえ、同社株価は26日の立ち会いで6%近く下落したうえ、決算を受けて時間外取引でさらに20%近くも急落した。
一昨日のマイクロソフトとアルファベットも冴えない決算で、前日はそれぞれ7%、9%とそれぞれ大幅に下落している。
GAFAM決算は今のところ3戦3敗と全敗だ。
今晩27日の米株式市場では、残るアップルとアマゾン・ドットコムの決算が予定されている。
アップルについては、すでに新型スマートフォンの販売動向が不振と伝わっているが、メタの売られ方を見る限り、ある程度想定線とはいえ、予想を少しでも下回れば容赦なく売られそうなため注意が必要だろう。
GAFAMではないが、電気自動車大手のテスラも先んじて決算を発表しているが、納入車数が市場の期待値に届かないなど内容はいまいちで、その後は中国での競争激化を受けた値下げも発表しており、株価も冴えない。
米国の主要株価指数はGAFAMやテスラといった時価総額上位の銘柄で吊り上げられている部分が大きいため、残るアップルとアマゾンでも決算が冴えないものとなると、米国株は厳しい展開になりそうだ。
一方、こうした中、東京市場では中小型グロース株の相対的な強さが続いており、本日はマザーズ指数が他の指数が下落しているなか逆行高を見せている。
マザーズ指数の日足チャートをみると、今週に入って長期の200日移動平均線を明確に上放れてきており、一目均衡表でも雲上限を突破し、テクニカルな好転が際立っている。
マザーズ指数については、米国での金融引き締めを背景に、今年前半(1−6月)は徹底的に売り込まれたが、その分、すでに金利上昇などの悪材料は織り込み済みと思われる。
年内の米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース減速も視野に入るなか、今は銘柄固有の高い成長ポテンシャルを見込んだ買いが入りやすくなっているのだろう。
また、取引の主体が個人投資家中心で、海外投資家や国内機関投資家による持ち高削減の影響を受けにくいほか、世界景気の減速など外部環境からの悪影響も受けにくいことも背景として考えられる。
時価総額上位銘柄が冴えず、ナスダックやS&P500株価指数、日経平均、TOPIXなどの上値が重いなか、高い成長率を誇り、外部環境の影響も受けにくい中小型グロース株の相対的な強さは今後も続くと思われる。
いっときは指数連動型のインデックス投信にさえ投資していれば、あとは勝手に利益が増えていくとされ、アクティブ投信はもはや終わったなどと言われていた。
しかし、歴史的なインフレを契機とした大規模金融緩和相場の終焉をきっかけに、個別銘柄の分析・選別がようやくものを言う局面に入ってきたとも言える。
時間軸などの制約を受けずに長期目線で投資できる個人投資家にとっては腕の見せ所だろう。
(仲村幸浩)
日経平均;27379.40;-52.44TOPIX;1908.31;-9.90
[後場の投資戦略]
26日の米株式市場の引け後に発表されたメタ・プラットフォームズの決算は失望的なものとなった。
第3四半期(7−9月)は2四半期連続での減収となったほか、第4四半期の見通しも市場予想に届かなかった。
また、収益化の目処が立っていないメタバース関連の損失が今後さらに拡大するとの見通しが示された。
メタの決算は過去の経緯やスナップの決算から想定線とはいえ、同社株価は26日の立ち会いで6%近く下落したうえ、決算を受けて時間外取引でさらに20%近くも急落した。
一昨日のマイクロソフトとアルファベットも冴えない決算で、前日はそれぞれ7%、9%とそれぞれ大幅に下落している。
GAFAM決算は今のところ3戦3敗と全敗だ。
今晩27日の米株式市場では、残るアップルとアマゾン・ドットコムの決算が予定されている。
アップルについては、すでに新型スマートフォンの販売動向が不振と伝わっているが、メタの売られ方を見る限り、ある程度想定線とはいえ、予想を少しでも下回れば容赦なく売られそうなため注意が必要だろう。
GAFAMではないが、電気自動車大手のテスラも先んじて決算を発表しているが、納入車数が市場の期待値に届かないなど内容はいまいちで、その後は中国での競争激化を受けた値下げも発表しており、株価も冴えない。
米国の主要株価指数はGAFAMやテスラといった時価総額上位の銘柄で吊り上げられている部分が大きいため、残るアップルとアマゾンでも決算が冴えないものとなると、米国株は厳しい展開になりそうだ。
一方、こうした中、東京市場では中小型グロース株の相対的な強さが続いており、本日はマザーズ指数が他の指数が下落しているなか逆行高を見せている。
マザーズ指数の日足チャートをみると、今週に入って長期の200日移動平均線を明確に上放れてきており、一目均衡表でも雲上限を突破し、テクニカルな好転が際立っている。
マザーズ指数については、米国での金融引き締めを背景に、今年前半(1−6月)は徹底的に売り込まれたが、その分、すでに金利上昇などの悪材料は織り込み済みと思われる。
年内の米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース減速も視野に入るなか、今は銘柄固有の高い成長ポテンシャルを見込んだ買いが入りやすくなっているのだろう。
また、取引の主体が個人投資家中心で、海外投資家や国内機関投資家による持ち高削減の影響を受けにくいほか、世界景気の減速など外部環境からの悪影響も受けにくいことも背景として考えられる。
時価総額上位銘柄が冴えず、ナスダックやS&P500株価指数、日経平均、TOPIXなどの上値が重いなか、高い成長率を誇り、外部環境の影響も受けにくい中小型グロース株の相対的な強さは今後も続くと思われる。
いっときは指数連動型のインデックス投信にさえ投資していれば、あとは勝手に利益が増えていくとされ、アクティブ投信はもはや終わったなどと言われていた。
しかし、歴史的なインフレを契機とした大規模金融緩和相場の終焉をきっかけに、個別銘柄の分析・選別がようやくものを言う局面に入ってきたとも言える。
時間軸などの制約を受けずに長期目線で投資できる個人投資家にとっては腕の見せ所だろう。
(仲村幸浩)