[東京 12日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 19624.84 +3.93 寄り付き 19608.23 安値/高値 19467.65─19626.75
TOPIX .TOPX 終値 1602.27 +3.94 寄り付き 1600.02 安値/高値 1587.27─1602.27
東証出来高(万株) 273127 東証売買代金(億円) 27512.5
東京株式市場で日経平均は小幅に続伸した。米株安や前日の大幅高の反動などから朝方は 売りが先行。日経平均は節目の1万9500円を下回る場面があったが、1ドル120円 台前半と円安水準で推移した為替が支援材料となり、押し目買いが広がった。日銀による 上場投資信託(ETF)買いへの期待感も下支えした。
ギリシャ債務問題や中国の景気鈍化をめぐる懸念、世界的な金利上昇など外部要因の 不透明感なども重しとなり、日中は軟調な展開だったが、引けにかけて切り返した。国内 企業決算に対しては、おおむね慎重との見方がある中で、前日比7%高となったスズキ<7 269.T>には「さらなる上振れ余地があるとの期待感も出ている」(中堅証券)との指摘も 聞かれ、個別株物色の傾向が強まった。
もっとも、市場では先行きに対して慎重な見方も出ている。ちばぎんアセットマネジ メント調査部長の奥村義弘氏は「欧州株が引き続き調整局面にあり、日本株の押し上げに 寄与していた欧州マネーの変調が気掛かり。原油価格や欧米金利など海外市場の動向を警 戒する必要があり、下振れリスクが払しょくされない」として、日経平均は1万8500 円程度まで下げる可能性があるとみていた。
個別銘柄では、HOYA 7741.T が後場に入り上げ幅を拡大。12日、発行済み株式 総数の2.36%に相当する1000万株、取得総額450億円を上限とする自己株式取 得を決議したと発表し、材料視された。 取得期間は、5月13日から9月30日まで。 取得予定の自己株式は、株主還元を目的に消却する予定。
半面、石油資源開発 1662.T が一段安。12日に発表した2016年3月期の連結 営業利益予想が前期比71.6%減の91億2000万円となり、大幅減益見通しを嫌気 した売りに押された。
東証1部騰落数は、値上がり1017銘柄に対し、値下がりが731銘柄、変わらず が134銘柄だった。
(杉山容俊)