[東京 15日 ロイター] - 日経平均 .N225 前場終値 19669.91 +99.67 寄り付き 19693.17 安値/高値 19649.19─19750.76
東証出来高(万株) 132752 東証売買代金(億円) 12554.67
前場の東京株式市場で日経平均は反発。前日の米S&P総合500種 .SPX が終値で過去 最高値を更新するなど欧米株が上昇したことを受け、主力株を中心に買いが先行した。日 経平均は一時180円高となったが、上値を買い進む投資家が乏しく、次第に伸び悩む展 開。欧米金利の上昇は一服したものの、依然として不透明感が強いとして、買い手控えに つながっているという。
日経平均は25日移動平均線(1万9775円97銭=15日前場)が上値抵抗ライ ンとして意識され、朝方の買い一巡後は戻り待ちの売りなどで上げ幅を縮小した。三菱U FJ 8306.T が下げに転じるなど銀行株が伸び悩み、指数の上値を押さえた。国内企業決 算を受けて、個別株では売買が活発だが、全般相場の方向感は見えづらいと指摘されてい る。
ドラギECB(欧州中央銀行)総裁の発言などを受けて、欧米の債券利回りが低下し たが、市場では「欧米金利の上昇に歯止めがかかるかどうかはまだ判断しづらく、日本株 の上値を買える状況ではない」(内藤証券・投資調査部長の田部井美彦氏)という。もっ とも「自動車や半導体関連の機械、ゲームなど業種別では有望なところもあり、次第に選 別物色が強まる」(同)とみていた。
個別銘柄では、電通 4324.T が東証1部値上がり率上位に浮上。14日、2015年 12月期(決算期変更で4─12月の変則決算)の年間配当金を70円と前期から増額す るほか、自己保有株を除く発行済株式総数の1.39%にあたる400万株、取得総額2 00億円を上限とする自社株買いを実施すると発表し、材料視された。
半面、ニコン 7731.T が大幅安。14日に発表した2016年3月期連結業績予想で 営業利益が前期比30.9%減の300億円を見込み、嫌気売りが優勢となった。また新 たな中期経営計画を公表したシャープ 6753.T は、事業の先行き懸念から軟調に推移した 。
東証1部の騰落数は、値上がり1140銘柄に対し、値下がりが602銘柄、変わら ずが137銘柄だった。
(杉山容俊)