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東京株式市場・大引け=3日ぶり小反発、上海株急落で一時マイナス圏に

発行済 2015-06-04 15:20
© Reuters.  東京株式市場・大引け=3日ぶり小反発、上海株急落で一時マイナス圏に

[東京 4日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値      20488.19 +14.68 寄り付き    20539.94 安値/高値   20438.21─20552.46

TOPIX .TOPX 終値       1673.89 +3.90 寄り付き     1674.38 安値/高値    1669.31─1676.69

東証出来高(万株) 249494 東証売買代金(億円) 26911.71

東京株式市場で日経平均は3日ぶりに小反発となった。前日の欧米株高を好感した買いが 広がったほか、国内長期金利の上昇を受け保険など金融株が上昇した。後場に入り上海株 の急落を受けた先物売りで一時下げに転じる場面もあったが、おう盛な押し目買い意欲は 継続し、大引けにかけて切り返す動きとなった。TOPIXも3日ぶりの反発となった。

4月末に独10年債 DE10YT=TWEB 利回りが上昇した際には、緩和マネーの巻き戻し が意識され、日本株は一時的な調整を余儀なくされた。だがきょうの東京市場では買いが 先行。欧米株が上昇したことに加え、「2016年9月末まで資産買い入れを実施すると いうECB(欧州中央銀行)理事会後の会見におけるドラギ総裁の発言が支えとなってい る」(国内証券)との見方もあり、流動性に対する期待が継続した形となった。

国内でも長期金利が上昇。業種別指数では保険業 .IINSU.T が前営業日比で2%超の 上昇となったほか、メガバンクにも買い戻しの動きが広がった。またユーロ/円が140 円台前半まで強含んだことで、マツダ 7261.T や富士通 6702.T など欧州関連株が買われ た。

今週末に発表される米雇用統計を見極めたいとの心理から、日中はこう着した展開と なったが、後場後半に上海株の急落に反応する形で日経平均は下げに転じ、2万0500 円を割れ込んだ。ただ「中国株の調整はある程度織り込み済み。日本株については押し目 待ちの待機資金が多く、下がれば買い需要も発生する」(別の国内証券)との声も聞かれ 、下値の堅さを印象付けた。

日本アジア証券エクイティ・ストラテジストの清水三津雄氏は「朝方の買いが失速し たことで、利益確定売りに押される形となった。12連騰後となれば反動も出やすい」と 指摘。日経平均は「2万円割れまで調整が進む警戒感はあるが、いい押し目となる部分も ある」との見方を示している。

個別銘柄では楽天 4755.T が大幅安。4日、公募増資で最大1880億円を調達する と発表した。銀行借り入れの返済や設備投資などに充当する予定。1株利益の希薄化や需 給悪化などへの懸念から売りが出た。

半面、石原産業 4028.T がしっかり、。シンガポール子会社の土地借地権の一部につ いて売却が決まり、約42億円を特別利益に計上すると3日に発表し材料視された。

東証1部騰落数は、値上がり994銘柄に対し、値下がりが751銘柄、変わらずが 140銘柄だった。

(長田善行)

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