■業績動向と財務分析
(2) 2016年3月期見通し
2016年3月期は、売上高119,000百万円(前期比6.9%増)、営業利益3,500百万円(同0.8%増)、経常利益3,800百万円(同1.0%増)、当期利益2,500百万円(同1.3%増)を予想している。
辛うじて増収増益予想となっているが、中計で掲げられた業績計画との対比では、売上高で1,000百万円、営業利益と経常利益がそれぞれ900百万円、引き下げられている。
サンワテクノス (TOKYO:8137)では、FA・産業機器、自動車などの業界向けは好調が続く一方、半導体・液晶、アミューズメントなどの業界向けは減少するとみている。
利益面については、採用増による人件費増加や海外の積極的事業拡大に伴う費用の増加によって販管費が増加し、利益の伸びを圧迫するとみている。
弊社では、今回の会社予想について保守的な予想であり、売上高に上振れ余地があり、費用増加を吸収して増益率が拡大することは十分可能でありえるとみている。
同社の主要仕入先上位3社は安川電機 (TOKYO:6506)、オムロン (TOKYO:6645)、ミネベア (TOKYO:6479)となっているが、オムロンが6.2%増収となっているほかは安川電機が8.7%増収、ミネベアが29.8%増収を予想している。
同社の仕入先は約1,700社に及ぶが、この3社で全体の約2割程度を占めていると弊社では推定している。
また、安川電機とオムロンの製品は産業界全体の設備投資及び生産動向が強いことを暗示しており、ミネベアの大幅増収予想は、やはり自動車を始めとした機械業界の好調とスマートフォンなどエレクトロニクス製品市場の強さを示していると考えることができる。
したがって、この3社の業績の伸長は同社の業績に直接的にも間接的にも反映されてくると考えることが、同社の業績予想を保守的と考える理由だ。
費用の増加は、2016年3月期には売上高販管費率の上昇という形で現れることが懸念されるが、前述のように売上高が上振れすれば、販管費率の上昇幅は低下する可能性がある。
また、販管費に関してより重要なことは、売上高対比の比率上昇を一過性のものとすることができるかどうかであり、注目点は今期よりも来2017年3月期であると弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
辛うじて増収増益予想となっているが、中計で掲げられた業績計画との対比では、売上高で1,000百万円、営業利益と経常利益がそれぞれ900百万円、引き下げられている。
サンワテクノス (TOKYO:8137)では、FA・産業機器、自動車などの業界向けは好調が続く一方、半導体・液晶、アミューズメントなどの業界向けは減少するとみている。
利益面については、採用増による人件費増加や海外の積極的事業拡大に伴う費用の増加によって販管費が増加し、利益の伸びを圧迫するとみている。
弊社では、今回の会社予想について保守的な予想であり、売上高に上振れ余地があり、費用増加を吸収して増益率が拡大することは十分可能でありえるとみている。
同社の主要仕入先上位3社は安川電機 (TOKYO:6506)、オムロン (TOKYO:6645)、ミネベア (TOKYO:6479)となっているが、オムロンが6.2%増収となっているほかは安川電機が8.7%増収、ミネベアが29.8%増収を予想している。
同社の仕入先は約1,700社に及ぶが、この3社で全体の約2割程度を占めていると弊社では推定している。
また、安川電機とオムロンの製品は産業界全体の設備投資及び生産動向が強いことを暗示しており、ミネベアの大幅増収予想は、やはり自動車を始めとした機械業界の好調とスマートフォンなどエレクトロニクス製品市場の強さを示していると考えることができる。
したがって、この3社の業績の伸長は同社の業績に直接的にも間接的にも反映されてくると考えることが、同社の業績予想を保守的と考える理由だ。
費用の増加は、2016年3月期には売上高販管費率の上昇という形で現れることが懸念されるが、前述のように売上高が上振れすれば、販管費率の上昇幅は低下する可能性がある。
また、販管費に関してより重要なことは、売上高対比の比率上昇を一過性のものとすることができるかどうかであり、注目点は今期よりも来2017年3月期であると弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)