
[20日 ロイター] - スイスの金融大手UBSによる同業クレディ・スイス救済が決まり、危機懸念はいったん緩和したかに見えた。しかしこの日は、米中堅銀行ファースト・リパブリック・バンクの株価が47%急落するなど、さらなる救済が必要との観測はくすぶり続けている。
JPモルガン・チェースやシティグループなどを含む 米大手11行が16日、ファースト・リパブリック支援のため、同行に合計300億ドルの預金を預け入れると発表したものの、ファースト・リパブリックの株価は下げ止まらない。
格付け会社S&Pグローバルは19日、ファースト・リパブリックの格付けを「BBプラス」から3段階引き下げて「Bプラス」にしたと発表。さらに格下げする可能性があるとした。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は20日、米金融大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)がファースト・リパブリックを安定させるための新たな取り組みについて、他の大手銀行の首脳陣と協議を進めていると報じた。
こうした中、B.ライリー・ウェルスのチーフマーケットストラテジスト、アート・ホーガン氏は「銀行業界では(悪いニュースよりも)良いニュースの方が多い。クレディ・スイスとUBSの合併は、世界の銀行システムから多くのストレスを取り除くことになる」と指摘する。
実際、欧州銀行株はこのところの下げから回復。米株式市場でも、S&P500銀行株指数が0.6%高となった。
他の米地域金融機関株も上昇。米カリフォルニア州地盤の銀行、パックウエストは、預金流出が安定し利用可能な現金が保険外預金総額を上回ったと発表。株価は10%高となった。
UBSの株価は1.26%上昇した。
今回の銀行業界の混乱の発端となったのは米中堅銀行シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻だった。
米連邦預金保険公社(FDIC)は20日、SVBの事業を分割し、預金部門とプライベートバンク部門のそれぞれの売却先を選ぶ入札手続きを実施することを決めた。SVBの売却先を先週探したものの、買い手が現れなかったため事業を分割して売却することを決めた。
クレディ・スイスに対する懸念が和らいだことで、インフレ抑制のための積極利上げが混乱の引き金になったとの批判が浮上している米連邦準備理事会(FRB)の動向に注目が集まっている。トレーダーは、FRBが金融の安定を図るため、21─22日に開催する米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを一時停止するとの見方を強めている。
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