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取扱商品はルネサスエレクトロニクス製ロジック系半導体が中心となっているが、海外製品を中心に同社が独自に開拓してきた商材の拡大にも力を入れている。
同社の強みは、ルネサスエレクトロニクス(株)(以下、ルネサスエレ社)と日立グループという2つの大企業との密接な関係だ。
ルネサスエレ社は自動車向け半導体の分野では世界シェア10.4%、国内シェア33%の世界トップ企業だ。
そうした有力な商材を扱えるということは大きな強みと言える。
また、技術系商社として、営業技術部門、LSI(Large-Scale Integrationの略。
大規模集積回路)開発部門及びソフト開発部門の技術部門と営業部門が連携して顧客の製品開発の企画・設計段階から提案・サポートをする形態の営業を行っている。
2015年3月期決算は売上高が第4四半期(2015年1月−3月期)に急ブレーキがかかり計画に対して未達となったが、利益については、同社の効率的なオペレーションの奏功や製品ミックスの改善で利益率が改善したため、計画値を確保した。
2016年3月期も中国をはじめとして不透明感があるため油断はできないが、利益については2015年3月期同様、効率的オペレーションの強化など自助努力で確保してくるものと期待している。
中期的にはCSB(同社独自の用語で「Customer Satisfaction Business」の頭文字)と同社が呼称している、ルネサスエレ社及び日立グループ以外の会社の商材の開拓とその売上拡大に着目している。
2015年3月期はCSB売上高が前期比36.3%増と大幅に伸長し、2016年3月期も同26.6%増を計画している。
主要向け先が民生・家電向けなどが多く、ビジネスのサイクルが自動車向けと異なる点も事業のリスク分散という点で、中長期的に一段の拡大が期待される。
■Check Point ・ルネサスエレクトロニクス製品の取扱いが80%超 ・連続増収増益へ、中国での日本車販売動向を注視 ・配当予想は12円で据え置き、うち2円は記念配から普通配へ (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)