[6日 ロイター] - オーストラリア証券投資委員会(ASIC)は6日、暗号資産(仮想通貨)交換所の世界最大手バイナンスに付与していた同国内のデリバティブ取引免許を取り消した。バイナンス側からの要請に基づく措置で、全てのポジションが21日までに清算される見通し。
ASICはバイナンスに対する調査を進めている。調査事実が初めて確認された今年2月、バイナンスは一部のリテール顧客を誤ってホールセール顧客に区分していたと明かしていた。
オーストラリアの規則では、リテール投資家にはより強い法的保護が与えられる。
ASICのジョー・ロンゴ委員長は「消費者への弊害を含めて、これらの問題を巡る的を絞った調査は続いている」と説明した。
バイナンスは声明で、最近のASICとの協議を踏まえ、オーストラリアでは「より焦点を絞った(事業運営の)アプローチ」を追求していくことを決めたと述べ、同国におけるスポット(現物)の取引は影響を受けないと付け加えた。