[ソウル 1日 ロイター] - 北朝鮮は、周辺地域への米戦略資産配備を強化するとした米韓合意について、「核戦争の瀬戸際」まで緊張を高めると非難した。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が1日に報じた。
バイデン米大統領と韓国の尹錫悦大統領は先週、ホワイトハウスで会談し、韓国の防衛を強化するとともに米国の戦略資産を定期的に展開することなどで合意した。
KCNAは国際安全保障アナリストとする人物の見解として、米韓合意は両国が北朝鮮に対し「最も敵対的で攻撃的」な行動を取る用意があることを示していると指摘。
米戦略資産の配備は朝鮮半島情勢を「不安定な泥沼」に陥れ、地域に「敵対的で排他的な軍事ブロック」を築く狙いがあると批判した。
また「核不拡散体制を組織的に破壊・侵害し、とりわけ朝鮮半島情勢を核戦争の瀬戸際に追いやることで、過去最悪の核関連犯罪の責任を逃れようとするものだ」とした。
「韓国全土を極東最大の核戦争前哨基地とし、世界支配の戦略達成のために利用することが、米国の追求する覇権主義の邪悪な目的だ」とも主張した。