💎 今日の市場で最も健全な企業をご覧ください始めましょう

メジャーSQに向け33000円目指す展開に現実味

発行済 2023-06-05 12:21
更新済 2023-06-05 12:30
© Reuters.
JP225
-
[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;32045.83;+521.61TOPIX;2211.88;+29.18


[後場の投資戦略]

 日経平均は大幅に3日続伸、前場の間に節目の32000円を超えてきている。
今週末には株価指数先物・オプション取引6月限の特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えている。
権利行使価格32000円にはコール(買う権利)の建玉が大幅に積み上がっているため、日経平均がこの水準を超えてきたとなると、ディーラーなどコールの売り手によるヘッジ目的の先物買いの加速が想定され、ここから一段と上値を追う展開が予想される。


 米国で債務上限を停止させる財政責任法案が上下院にて可決、3日にはバイデン大統領が署名し成立したことで、米国のデフォルト(債務不履行)は回避された。
また、米5月雇用統計は非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を大幅に上回った一方、平均時給の伸びは前年比で鈍化、失業率は予想以上に上昇するなど、逼迫した労働市場の緩和を示唆する面も見られた。
こうした外部環境の不透明感の後退やイベント通過に伴うあく抜け感などから、米国では投資家の先行き不安心理を表すVIX指数が先週末には14.6と15を下回り、警戒水準の20を大幅に下放れる状況になった。


 加えて、外為市場ではドル円が再び140円台に乗せるなど円安・ドル高が進んでいる。
また、先週末、中国が不動産市場を支える新たな一連の措置を検討していると報じられた。
中国当局は主要都市の中心部以外で物件の手付金比率を引き下げることや、仲介手数料の減額を検討しているという。


 東証によるPBR改善要請やバフェット効果、日銀による金融緩和の継続など、国内独自の要因で大幅に上昇してきた日本株だが、いまは米中に関する外部環境の改善も追い風に一段と騰勢を強める展開となっている。
上述したように今週末のメジャーSQまでは売り手のヘッジ目的の先物買いの関係で、今後日経225先物や日経平均は33000円を目指す展開が想定されよう。


 一方、リスクにはなりにくいとはいえ、今月は各国中央銀行による金融政策決定会合が相次いで開催される。
また、米債務上限問題は解消されたが、今後は米財務省が減少していた手元資金を拡充するため、大量の債券を発行する見込みだ。
これに伴い、市場の流動性が低下し、株式や債券のパフォーマンスにも悪影響がもたらされることが指摘されている。


 米国でも、株価指数先物取引および株価指数オプション取引、個別株オプション取引の3つの取引期限満了日が重なるトリプルウィッチング(米国版メジャーSQ)が近づくまでは良好な需給環境が株価の上昇をもたらすことが予想される。
しかし、米VIX指数の15割れはやや楽観に傾き過ぎている印象も拭えない。
目先は強気維持でも日米のSQ通過後の基調転換には注意したい。

(仲村幸浩)

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます