(内容を追加しました) [ニューヨーク 28日 ロイター] - (カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル) .DJI 終値 17630.27(+189.68) 前営業日終値 17440.59(‐127.94)
ナスダック総合 .IXIC 終値 5089.21(+49.43) 前営業日終値 5039.78(‐48.85)
S&P総合500種 .SPX 終値 2093.25(+25.61) 前営業日終値 2067.64(‐12.01)
28日の米国株式市場は6営業日ぶりに反発。市場の関心が、中国株安から米企業決 算にシフトしている。また、米連邦準備理事会(FRB)が12月まで利上げに踏み出さ ない可能性があるとの観測が高まっている。 ダウ工業株30種 .DJI は189.68ドル(1.09%)高の1万7630.27 ドル。 ナスダック総合指数 .IXIC は49.43ポイント(0.98%)高の5089.2 1。 S&P総合500種 .SPX は25.61ポイント(1.24%)高の2093.25 。
S&P総合500種がこの1週間、2月以降の取引レンジの下限に向かって下げるな か、一部の投資家は市場がテクニカルな反発に転じるとみていた。 USグローバル・インベスターズのヘッドトレーダー、マイケル・マトウセク氏は「 S&P(総合500種)が5営業日連続で下落しただけに、多くの市場参加者が買いを入 れ始めた」と指摘。こうした市場心理は、FRBが、9月に利上げせず12月まで待つと の期待を反映していると説明した。 USバンク・ウエルス・マネジメントのチーフ株式ストラテジスト、テリー・サンド ベン氏も「9月に利上げが実施される可能性はあるが、12月の可能性も高まっている」 と述べた。
セクター別では、S&P総合500種の主要10業種指数がすべて上昇。原油相場の 持ち直しに伴い、S&Pエネルギー株指数 .SPNY は2.99%上がった。 個別銘柄では、スーパーマーケットチェーン大手スーパーバリュー SVU.N が10. 60%の急伸。同社は傘下のディスカウントスーパーチェーン「セーブ・ア・ロット」の スピンオフ(分離・独立)を検討していると発表した。
引け後に四半期決算を発表した銘柄の時間外取引では、短文投稿サイトのツイッター TWTR.N が5.2%高、バイオ医薬品のギリアド・サイエンシズ GILD.O は3%高。一方 、飲食店などの検索・評価サイトを手掛けるイェルプ YELP.N は決算発表を受けて13% 下落した。
中国の株式市場をめぐって不透明感がくすぶり続けているが、この日は米企業業績の 方が注目を集めた。 トムソン・ロイターのデータによると、アナリストはS&P総合500種企業全体の 利益が0.3%増、売上高が4.0%減になると予想している。 エクセンシャル・ウエルス・アドバイザーズのティム・コートニー氏は「利益は伸び てはいるが、ペースは非常に低調だ。市場が抱く最大の懸念は、売上高が伸びていない点 と、その成長をいかに確保できるかということにある」と話した。 BATSグローバル・マーケッツのデータによると、米取引所の合計出来高は約73 億株で、今月これまでの平均の67億株を上回った。 騰落比率はニューヨーク証券取引所が2.7対1、ナスダックは1.67対1だった 。