[フランクフルト 7日 ロイター] - ドイツのバイオ医薬品会社ビオンテックが7日発表した第2・四半期決算は、売上高が1億6770万ユーロ(1億8400万ドル)と、前年同期の32億ユーロから大幅に減少した。新型コロナウイルスワクチンを共同開発した米ファイザーから受け取った利益配分に、自社の資産評価損が食い込んだことが響いた。
第1・四半期の純損益は1億9000万ユーロの赤字に転じた。前年同期は16億7000万ユーロの黒字だった。
同社は今年の研究開発(R&D)予算見通しを従来の24億─26億ユーロから20億─22億ユーロに引き下げた。昨年のR&D支出は15億4000万ユーロだった。
ビオンテックは抗がん剤、結核や帯状疱疹ワクチンの研究拡大に向け、科学者を雇用し、より費用のかかる後期臨床試験を開始するほか、一連の提携契約を推進している。
新型コロナワクチンの今年の売上高見通しについては約50億ユーロの予想を据え置いた。昨年は172億ユーロだった。
ビオンテックは、規制当局の承認獲得を条件に、ファイザーとともにオミクロン株派生型「XBB.1.5」に対応したワクチンの配布を9月から開始する計画だと述べた。