Max A. Cherney
[12日 ロイター] - 米アップルは、人工知能(AI)で大きな変革を目指す他の企業と異なり、新たな端末の基本的な機能向上にAIを活用している。
同社は12日、AIという言葉を使わずに、新機能対応の改良版半導体を搭載した「iPhone」や「アップルウオッチ」の新モデルを発表した。
主に電話応答や画像撮影といった基本的な動作の機能を向上させた。
AIは6月の開発者会議でも話題に上らなかったが、数カ月前から舞台裏でアップルの中核ソフトウエア製品を静かに作り変えてきた。
今回発表したアップルウオッチのシリーズ9には機械学習タスクを最大2倍の速度で処理できる4コアの「ニューラル・エンジン」が組み込まれた新たなチップが搭載されている。
ウオッチのAI機能で音声アシスタント「Siri(シリ)」の精度も25%高まる。
また、ウオッチを装着している腕の指先を動かす「ダブルタップ」機能で、電話に出たり音楽を停止したりすることもできる。
新型iPhoneのカメラも、背景をぼかし、被写体を際立たせた写真の撮影にこれまでポートレートモードへの切り替えが必要だったが、自動的にフレーム内の被写体を認識し背景のぼかしに必要な情報を捉えるようになった。
*写真を差し替えて再送します