Atsuko Aoyama Miho Uranaka
[東京 9日 ロイター] - みずほフィナンシャルグループ(FG)は9日、傘下のみずほ証券を通じて楽天証券の株式を追加取得し、保有比率を49%に引き上げると発表した。楽天グループは証券持ち株会社の年内上場を計画していたが、申請を取り下げたと発表した。
追加取得額は870億円。みずは昨年10月に約800億円で楽天証券に約20%出資していた。提携関係を深め、2024年から始まる新たな少額投資非課税制度(NISA)口座の開設などで協業する。
楽天Gの連結子会社で、楽天証券を傘下に持つ楽天証券ホールディングスは7月、東京証券取引所に株式上場を申請した。関係者によると、12月の上場に向けて準備を進めていたが、株式売買手数料の無料化の影響や、相場環境を鑑みて楽天Gが求める株価評価に届かないとして年内は断念した。
楽天Gは携帯電話事業で設備投資がかさみ、財務が悪化している。楽天証券HDの上場で資金調達を目指していたが、関係者によると、みずほからの出資で目先の資金は賄える見込み。