Svea Herbst-Bayliss
[ニューヨーク 14日 ロイター] - 機関投資家が第3・四半期末時点の保有銘柄を米証券取引委員会(SEC)に報告した「フォーム13F」が14日公表され、複数のヘッジファンドがアマゾン・ドット・コムやマイクロソフト、メタ・プラットフォームズといった巨大IT企業への投資を拡大していたことが分かった。
タイガー・グローバル・マネジメントは、第3・四半期中にエヌビディアの株式保有を77%、グーグル親会社アルファベットを40%、メタを4%、マイクロソフトを8%、アマゾンを6.5%それぞれ積み増した。
タイガーを含む幾つかのヘッジファンドは昨年、ハイテク株下落に伴って多額の損失を被ったが、今年は主要ハイテク7銘柄が主導する形で株高が進んだこともあり、多くの運用担当者はハイテク部門により多くの資金を振り向けている。
ビル・アックマン氏は、アルファベットのクラスA株の保有を100%近く増やし、第3・四半期末時点で440万株を保有。
ダニエル・ローブ氏のサード・ポイントはメタ株を新規に取得、110万株を保有している。
コーチュー・マネジメントはメタの株式保有を9%増やし、第3・四半期末時点で620万株を保有する形になった。
第2・四半期にアマゾン株を新規取得したと報じられたライト・ストリート・キャピタルは第3・四半期に5%保有を上乗せ。ラタン・キャピタル・マネジメントはアマゾン株の保有を72%、メタ株を67%増やした上に、アルファベット株を新規取得して第3・四半期末時点で2万株の保有となった。
ゴールドマン・サックスが8月末に公表したデータによると、ゴールドマンが追跡しているヘッジファンドが保有する純資産総額のうち、米時価総額上位のハイテク株7社が占める割合が合計で約20%と過去最大になっていることが分かった。
フォーム13Fで開示された情報はやや古いとはいえ、有力市場参加者の動きを探る手掛かりとして投資家の注目を集めている。
一方、第3・四半期は株式市場が軟化しハイテク株の一角が失速する中、投資家の間では慎重な姿勢も見られた。
ライト・ストリートはメタ株の保有を31%減らした。第2・四半期には27%増やしていた。コーチューはマイクロソフト株の保有を28%減らし、アマゾンも15%減らした。