Stephen Nellis
[15日 ロイター] - 米マイクロソフトは15日までに、2種類の内製半導体を公開した。人工知能(AI)アクセラレータとして利用される「マイア」と、英半導体設計大手アームの技術を用いたクラウドサービス向け中央演算処理装置(CPU)の「コバルト」だ。
マイアはマイクロソフトが提携している米新興企業オープンAIが開発に協力。AIの処理速度を向上させるとともに、企業ソフトウエア利用者に提供する生成AI「コパイロット」の基盤を形成し、目的に応じてAIをカスタマイズしたい開発者にも役立つ。
AIサービスを巡っては、マイクロソフトだけでなくグーグル親会社アルファベットなど他の巨大IT企業も膨大なコストの負担に苦戦しており、AI用半導体の内製化はその解決策の一つとみられる。
マイクロソフトの複数の幹部は、製品・サービスにAIを組み込むためのさまざまな取り組みのほとんどを共通の基盤モデルを通じて行うことでコスト圧縮を目指す計画で、マイアはそうした作業の最適解になると説明した。
コバルトについて同社は、既にこれを使ってオンライン会議用アプリ「チームズ」を試験的に動かしていると明らかにした。