Chuck Mikolajczak
[ニューヨーク 11日 ロイター] - 米国株式市場は続伸し、今年の最高値を更新した。インフレ指標の発表や連邦公開市場委員会(FOMC)など週内に金利動向に関する投資家の見方に大きな影響を与えるイベントを控え、上げは小幅にとどまった。
ケース・キャピタル・アドバイザーズのマネジングパートナー、ケン・ポルカリ氏は、これらのイベントを前に反応する理由はないだろうと指摘。「消費者物価指数(CPI)が予想よりも弱い数字になれば、インフレの鈍化、ゴルディロックス的な着地点を示し、かなり強気になる」と語った。
米連邦準備理事会(FRB)は12─13日のFOMCで政策金利を据え置くと予想されているが、利下げ開始時期が引き続き焦点になる。CMEのフェドウォッチによると、来年3月に少なくとも25ベーシスポイント(bp)の利下げが実施される確率は43%前後織り込まれており、5月の確率は75%近い。
この日は半導体株が買われた。フィラデルフィア半導体指数は3.4%上昇し、2022年1月5日以来の高値で引けた。シティグループが投資判断「バイ」でカバーを再開したブロードコムが8.99%高と上げを主導した。
医療保険大手シグナは16.68%の大幅高。関係者によると、同業ヒューマナの買収を断念した。同社はまた、100億ドルの自社株買い計画を発表した。ヒューマナは1.04%安。
スポーツ用品のナイキは2.33%上昇し、ダウ工業株30種の上げに寄与。シティグループが投資判断を「ニュートラル」から「バイ」引き上げた。
このほか、百貨店大手メーシーズが19.44%の大幅高。関係者によると、不動産投資会社アークハウス・マネジメントと資産運用会社ブリゲード・キャピタルで構成する投資家グループが非公開化に向けた58億ドルの買収案を提示した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.2対1の比率で上回った。ナスダックでは1.2対1で値下がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は113億2000万株。直近20営業日の平均は108億9000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 36404.93 +157.06 +0.43 36254.33 36416.18 36231.19
前営業日終値 36247.87
ナスダック総合 14432.49 +28.51 +0.20 14340.13 14436.08 14324.57
前営業日終値 14403.97
S&P総合500種 4622.44 +18.07 +0.39 4593.39 4623.71 4593.39
前営業日終値 4604.37
ダウ輸送株20種 15398.23 +187.17 +1.23
ダウ公共株15種 878.11 +4.09 +0.47
フィラデルフィア半導体 3902.39 +128.21 +3.40
VIX指数 12.63 +0.28 +2.27
S&P一般消費財 1371.13 +1.70 +0.12
S&P素材 517.50 +3.65 +0.71
S&P工業 927.24 +8.27 +0.90
S&P主要消費財 744.87 +7.12 +0.97
S&P金融 602.87 +4.08 +0.68
S&P不動産 237.76 +0.77 +0.33
S&Pエネルギー 623.99 +0.77 +0.12
S&Pヘルスケア 1545.10 +9.42 +0.61
S&P通信サービス 235.02 -2.48 -1.04
S&P情報技術 3316.60 +13.86 +0.42
S&P公益事業 321.68 +2.12 +0.66
NYSE出来高 9.66億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 33115 + 395 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 33045 + 325 大阪比