[27日 ロイター] - ロシアの2023年の石油輸出は半分が中国向けとなる見通しだ。また、インド向けは2年間で40%に拡大したという。ロシアの国営通信がノバク副首相の発言として27日に伝えた。
ロシアの今年の石油輸出のほぼ全てが中国・インド向けだったことになる。西側諸国の制裁に対応し、欧州向けの輸出を中国・インドに振り向けた。
ノバク氏は国営テレビ「ロシア24」に対し、制裁を回避し石油輸出を欧州向けから中国・インド向けにシフトしたと発言。原油輸出の約90%が中国・インド向けだと述べた。
ノバク氏は「現在の状況では主要なパートナーは中国で、そのシェアは約45─50%に拡大している。もちろんインドもだ」と述べた。
「以前は基本的にインドへの供給はなかったが、2年間でインドへの供給シェアは40%になった」と語った。
欧州の比率は約40─45%から約4─5%に低下しているという。
ノバク氏は、米政府が先月制裁対象とした北極圏の液化天然ガス(LNG)開発事業「アークティックLNG2」について、第1トレイン(生産設備)が事実上すでに生産を開始しており、初出荷は来年第1・四半期になるとの見通しも示した。
地元紙コメルサントは、外国企業が米政府の制裁を受けてアークティックLNG2への参加を停止したと報じている。