[東京 12日 ロイター] - ファーストリテイリングが大幅に続伸して5%超高となり、1銘柄で日経平均を約200円押し上げる格好となっている。11日に2024年8月通期(国際会計基準)の業績見通しの据え置きを発表したが、9─11月実績が市場予想を上回り好感されている。市場では「業績の他にも日経平均のSQ(特別清算指数)の算出、海外投資家による日本株の再評価といった複合要因が影響している」(国内証券シニアアナリスト)との声が出ている。
23年9─11月期決算は、連結営業利益が前年同期比25.3%増の1466億円だった。海外ユニクロ事業が北米、欧州で予想を上回ったほか、コロナ渦から回復した中国もほぼ計画通りだった。きょうは1月限SQの算出日となっており「業績の悪化を見越していた投機筋によるショートカバーが上昇に弾みをつけている」(同)という。
日経平均は前日までの4営業日で約1760円上昇している。背景には新NISA(少額投資非課税制度)開始に伴い個人投資家の資金の流入しているとの思惑や、東証改革への期待で海外投資家による日本株の再評価がある。ファーストリテイリングの日経平均のウエートは約11%。「日本株を代表する銘柄になっており、勝手に資金が流れていくという側面もある」(同)とみられている。