[フランクフルト 23日 ロイター] - ドイツの銀行2位、コメルツ銀行のマンフレッド・クノッフ最高経営責任者(CEO)は23日、首位のドイツ銀行との経営統合の可能性を否定した。ロイターの取材に応えて「報道ではいつも関心の高いテーマと思うが、われわれにはそうではない」と述べ、経営の独立堅持に注力していると強調した。
同CEOは、顧客が経営の独立した銀行による金融サービスを求めていると話し、「経営の独立によって自由に行動できることが顧客の利益に適う」と明言した。
コメルツ銀行の筆頭株主は依然15%超を保有するドイツ政府。2008年に発生したリーマン・ショックで経営が悪化し、公的資金の注入を受けた。19年にドイツ銀行と経営統合に向けて交渉入りしたが破談。最近、改めて統合観測が浮上していた。
ドイツ銀行のクリスティアン・ゼービングCEOは18日、企業の合併・買収(M&A)は今年の優先事項ではないとCNBCのインタビューで述べた。
コメルツ銀CEOが統合観測について公的に発言するのは今回が初めて。