Stephen Nellis Yuvraj Malik
[30日 ロイター] - 米マイクロソフトが30日発表した第2・四半期(2023年10─12月)決算は、売上高が市場予想を上回った。新しい人工知能(AI)機能がクラウドや基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」のサービスで顧客拡大に寄与した。
ただ、株価は引け後の時間外取引で2%下落した。AIブームを背景に同社株は昨年57%上昇していた。
マイクロソフトは対話型AI「チャットGPT」を開発したオープンAIと提携し、業務用ソフト「オフィス」や検索エンジン「ビング」など主力製品にAI機能を導入してきた。
サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は「当社はAIについて語る段階から、大規模な応用の段階に移行した」と表明。「当社技術のあらゆる層にAIを組み込むことで新規顧客を獲得し、あらゆるセクターで新たな恩恵や生産性向上の促進に寄与している」と述べた。
売上高は18%増の620億ドル。LSEGがまとめたアナリスト予想は611億2000万ドルだった。
クラウドサービス「アジュール」を含むインテリジェンス・クラウド部門の売上高は20%増の259億ドル。
アジュールの売上高は30%増。過去4四半期で最大の伸びとなり、「グーグル・クラウド」の伸び(25.7%)を上回った。ビジブル・アルファがまとめた予想は27.7%増だった。
ブレット・アイバーセン副社長(IR担当)はアジュールの成長率について、AIの寄与度が6%ポイントだったとロイターに語った。第1・四半期の3%ポイントから倍になった。
ハーグリーブス・ランズダウンのリード株式アナリスト、ソフィー・ランドイェーツ氏は「マイクロソフトは健全な決算を発表したが、市場を満足させるほどの力強さはなかった」と述べた。
ウィンドウズやゲーム事業を含む「モアパーソナルコンピューティング」部門の売上高は19%増の169億ドル。ゲーム大手アクティビジョン・ブリザードの買収が完了したことなどが寄与した。市場予想は168億ドルだった。
ビジネス向け交流サイト(SNS)リンクトインやオフィスを含む部門の売上高は13%増の192億ドルで、予想をわずかに上回った。
調整後の1株利益は2.93ドル。アナリスト予想は2.78ドルだった。
設備投資額は前四半期から3億ドル増の115億ドルで、今年度に460億ドル以上を投じる見通しだ。
アイバーセン氏は顧客需要を反映していると指摘した。