David Shepardson Makini Brice
[ワシントン 31日 ロイター] - 米議会上院司法委員会が31日にメタなど交流サイト(SNS)運営企業5社の最高経営責任者(CEO)を呼んで開催した公聴会で、議員からはSNSを通じた性的搾取や精神的な苦しみなどから子どもを守る各社の取り組みが不十分だとの批判や、迅速な法整備を求める声が相次いだ。
公聴会にはメタのマーク・ザッカーバーグ氏、X(旧ツイッター)のリンダ・ヤッカリーノ氏、スナップのエバン・スピーゲル氏、TikTok(ティックトック)の周受資氏、ディスコードのジェーソン・シトロン氏が出席した。
共和党のリンゼー・グラム上院議員はザッカーバーグ氏に向かって「あなたの商品は人々の命を奪っている。あなたの手は血にぬれている」と厳しい言葉を投げかけた。
またディック・ダーバン司法委員長(民主党)は、非営利団体のデータを引用した上で、SNSを使って年少者から手に入れた性的な画像や動画などをばらまくと脅して金銭を要求する犯罪が急増していると指摘した。
公聴会では実際に被害を受けた子どもの証言も身元を隠した動画で明らかにされた。
共和党のジョシュ・ホーリー議員がザッカーバーグ氏に対して直接謝罪を求めると、ザッカーバーグ氏は被害者がそうした経験をしたことを遺憾に思うと述べ、新たな被害を防ぐと約束。ただ不正行為を助長した責任があるとしたホーリー氏の主張は認めなかった。
ダーバン氏は、子どもの重大な性被害に関してプラットフォーム企業に責任を負わせ、被害者がそうした企業やアプリを提訴することができるようにする法案を提出しており、Xのヤッカリーノ氏はこれを支持すると表明した。