[6日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種が小反発して取引を終えた。企業決算を精査するとともに、利下げ時期について手掛かりを得ようと米連邦準備理事会(FRB)当局者の発言が意識された。
ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は6日、インフレ率は急速に低下しているものの、仕事はまだ終わっていないと述べた。
クリーブランド地区連銀のメスター総裁は、米経済が予想通りに推移すれば利下げへの道が開かれる可能性があると述べた。ただ、具体的な時期を示す用意はできていないとした。
パレオ・レオンのマネージングディレクター兼共同CIO、ジョン・プラビーン氏は、ニューヨーク州を地盤とする銀行持ち株会社ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)を巡る懸念を受けて商業不動産セクターの脆弱さが浮き彫りになる中、FRBは金融緩和を過度に先延ばしすべきでないと述べた。
商業不動産セクターにはパウエルFRB議長が4日に言及したほか、6日にはイエレン財務長官が商業用不動産で銀行や不動産所有者が受けるストレスを懸念していると述べた。ただ、銀行規制当局の支援により状況は管理可能との考えを示した。
KBW地銀指数は1.4%安。ここ6営業日で12.6%下落した。NYCBは22.2%急落。
好調な旅行需要の兆しを受けて航空株が買われ、ダウ輸送株を押し上げた。
化学大手デュポンが7.4%上昇し、素材株を支援。昨年第4・四半期の利益が予想を上回ったほか、10億ドルの自社株買い計画と配当引き上げを発表した。
データ解析ソフトウエア企業パランティア・テクノロジーズも30.8%急伸。強気の通期利益見通しを好感した。
イーライリリーは2024年利益見通しが予想を上回ったものの、株価は0.2%安で引けた。
半導体株が軟調でナスダック総合を圧迫し、フィラデルフィア半導体指数は1%安。ラムバスが四半期決算を受けて19.2%急落し、下げを主導した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.6対1の比率で上回った。ナスダックでも1.8対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は112億1000万株。直近20営業日の平均は115億4000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 38521.36 +141.24 +0.37 38392.90 38545.28 38350.46
前営業日終値 38380.12
ナスダック総合 15609.00 +11.32 +0.07 15638.19 15652.75 15515.25
前営業日終値 15597.68
S&P総合500種 4954.23 +11.42 +0.23 4950.16 4957.77 4934.88
前営業日終値 4942.81
ダウ輸送株20種 16009.29 +322.73 +2.06
ダウ公共株15種 837.90 +1.75 +0.21
フィラデルフィア半導体 4338.27 -49.83 -1.14
VIX指数 13.06 -0.61 -4.46
S&P一般消費財 1415.99 +5.24 +0.37
S&P素材 519.50 +8.71 +1.70
S&P工業 981.85 +8.67 +0.89
S&P主要消費財 783.19 +1.78 +0.23
S&P金融 645.85 +1.82 +0.28
S&P不動産 239.37 +3.52 +1.49
S&Pエネルギー 637.90 +2.04 +0.32
S&Pヘルスケア 1677.47 +18.01 +1.09
S&P通信サービス 269.60 -0.56 -0.21
S&P情報技術 3629.60 -17.51 -0.48
S&P公益事業 306.82 +0.95 +0.31
NYSE出来高 9.85億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 35995 - 85 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 35970 - 110 大阪比