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巨大IT企業、EU規制順守に奔走 当局が2─3社調査か

発行済 2024-03-08 11:38
更新済 2024-03-08 11:46
© Reuters.  3月7日、本格運用が始まる欧州連合(EU)の「デジタル市場法(DMA)」を巡り、米グーグルなど巨大IT企業は過去半年間、順守に向けて奔走してきた。写真はアップルのアイフ

Foo Yun Chee

[ブリュッセル 7日 ロイター] - 7日に本格運用が始まる欧州連合(EU)の「デジタル市場法(DMA)」を巡り、米グーグルなど巨大IT企業は過去半年間、順守に向けて奔走してきた。ただ、競合他社や利用者からの批判のほか、当局者の発言によれば、今後数カ月の間に2─3社が同法違反で当局による調査の標的になる可能性がある。

DMAはグーグルのほか、アップル、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト(MS)、メタ、TikTok(ティックトック)を運営する字節跳動(バイトダンス)などの巨大IT企業に対し、自社サービス・製品の優遇を禁止する内容。7日までに順守態勢を整えなければ、最終的に調査の対象となり、世界の売上高の最大10%の罰金を科される可能性がある。

DMAの影響を最も受けるのはアップルだ。ソフトウエア開発企業はDMAにより、アップルのアプリ配信サービス「アップストア」を経由せずに欧州の利用者にアプリを配布できるようになる。

ただ、企業がアップストアやアップルの決済システムを使わない場合も、アプリ利用者1人につき毎年0.5ユーロを徴収する「コアテクノロジー利用料」などの新しい料金体系をアップルが導入しており、EU当局から目を付けられている。

欧州委員会のベステアー上級副委員長(競争政策担当)は4日、新料金体系は競合他社に切り替えるインセンティブを損なわないようにすべきだと述べた。

競合するスイスの電子メールサービス運営会社プロトンは、アップルの法順守に向けた取り組みは十分ではないと指摘している。 他社では、グーグルとメタも調査対象となる恐れがある。一方、当局が1─2件の調査に資源を集中させる中で、当初はMSやアマゾン、バイトダンスへの調査の可能性は低そうだ。

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