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まだ収益へのインパクトはないがストック型ビジネスとして、中長期的にテックファームホールディングス {{|0:}}の収益拡大に貢献する事業として注目される。
○ホテル向け「ee-TaB*」事業 ホテル向け「ee-TaB*」事業とは、ミライト・ホールディングス (TOKYO:1417)と共同開発したホテル客室設置型の宿泊者向け情報提供サービスのことで、客室にタブレット端末を設置し、ホテル館内の利用案内や周辺の観光スポット、グルメ情報などを宿泊客に提供するほか、ビデオやゲーム、電子書籍などの有料コンテンツの配信サービスなどの提供も可能なサービスとなる。
2014年1月より販売を開始してきたが、2015年6月末時点でベストウェスタンホテルやレンブラントホテルなど合計7つのホテル、1,200客室に導入が進んでいる。
今期末までの導入目標としては合計28ホテル、5,000室を目指しており、売上高では前期比約7倍増の90百万円を見込んでいる。
インバウンド需要で訪日外国人客の増加が続くなか、英語や中国語などにも対応しており、導入ホテルからの評価も高くなっている。
このため、今後は新設ホテルでの導入だけでなく、既存ホテルでも従来のVODシステムの契約更新時期に合わせて、「ee-TaB*」にリプレースするホテルが増えてくるものと予想される。
同社では2020年に客室導入数で5万室を目標として掲げている。
現状、ホテル客室数は全国で85万室あることから、潜在的な成長性は大きいとみられる。
○カジノ向け電子決済サービス事業 米国でのカジノ向け電子決済サービス事業は現在、フィールドテストに向けた最終開発段階にあり、順調に進めば2016年前半にもフィールドテストをカリフォルニア州にあるカジノで開始する予定を立てている。
9月28日にはグループの米国法人Prism Solutions Inc.(本社:米国ラスベガス、以下 PSI)が、JCM Global(本社:米国ラスベガス、以下 JCM)及び米国でATM/Kioskやゲーミングマシンを提供するEveri Holdings Inc.(本社:米国ラスベガス、以下Everi)と、カジノフロアにおけるモバイル決済ソリューションを共同開発したと発表。
Everiの提供するATM/Kiosk、JCMの提供する紙幣鑑別機とプリンタ、そしてPSIの開発するモバイル決済ソリューションをカジノフロア内のゲーミングマシンと連携させることで、モバイルバウチャーを利用したゲームプレイを可能にする。
ラスベガスのカジノ内ではまだモバイル機器の持ち込み禁止という規制があるため規制の緩いカジノ場でフィールドテストを行う。
フィールドテストを数ヶ月実施した後に、本サービスを2017年6月期中にも提供していく予定となっている。
また、同時並行的にラスベガスでの規制緩和に向けても、パートナー企業とともに働きかけを行っていく方針となっている。
収益化の時期としては2018年6月期を目標としている。
同社ではソフトウェア受託開発事業を安定的収益基盤と位置付け、その上に参入障壁が高く、成長性も期待できる新規事業を複数立ち上げていくことで、今後の収益拡大を進めていく戦略だ。
EBEによる自動車アフターマーケット事業に続いて、ホテル向け「ee-TaB*」事業、カジノ向け電子決済サービス事業が、相次いで収益化してくるものと予想されるが、その他にもシナジーが期待できる事業であればM&Aを積極的に検討していく方針としている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)