[東京 9日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 18438.67 +297.50 寄り付き 18281.51 安値/高値 18184.96─18438.67
TOPIX .TOPX 終値 1515.13 +33.73 寄り付き 1494.36 安値/高値 1491.14─1515.13
東証出来高(万株) 254925 東証売買代金(億円) 29712.76
東京株式市場で日経平均は急反発した。前日の米国株高に加え、上海株などアジア市場が しっかりとした値動きとなり、市場心理が改善。ファーストリテ 9983.T を中心とする小 売株の下げが重しとなったが、素材株などへの買い戻しが強く、高値引けとなった。TO PIXは9月9日の高値を上回り、1カ月超ぶりの高水準となった。
9月16─17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、米連邦準備理事 会(FRB)のハト派的な見方が改めて意識されたことで、投資家のリスク回避姿勢が後 退。これまで下げがきつかった鉄鋼や非鉄金属、機械などが買い直されたほか、原油先物 価格の上昇を背景に、石油関連株や商社株なども堅調に推移した。前場終了後に大林組<1 802.T>が上期業績予想の上方修正を発表すると大手ゼネコン株も強含んだ。
一方、予想を下回る決算が嫌気されたファーストリテは前日比9.7%安と大幅に下 落。1銘柄で日経平均を190円弱押し下げた。好決算を発表した松屋 8237.T も、材料 出尽くしで大幅安となった。「小売株に関しては高いバリュエーションまで買われていた ため、好決算にプラスアルファがないと利食い売りが出やすい」(東洋証券ストラテジス トの土田祐也氏)という。
大阪取引所によれば、10月限日経平均オプションの最終決済に関わる日経平均のS Q(特別清算指数)値は1万8137円50銭となった。市場観測ではオプションに絡む 売買は約2400億円だった。
個別銘柄では、ゴールドウイン 8111.T が一時ストップ高。8日、バイオベンチャー のスパイバー(山形県鶴岡市)とともに人工合成クモ糸素材を使ったアウタージャケット の試作品を発表した。同社によると、同素材を用いた衣服は世界初という。2016年内 の発売を計画。新素材による製品の拡販効果を期待した買いが入った。
東証1部騰落数は、値上がり1618銘柄に対し、値下がりが235銘柄、変わらず が46銘柄だった。
(杉山容俊)