Brijesh Patel
[9日 ロイター] - 自動車排ガス浄化装置などを手がけるジョンソン・マッセイが9日公表したリポートによると、今年のプラチナ市場は過去10年で最大の供給不足に見舞われている。昨年高水準だったロシアからの輸出が通常に戻った半面、産業用需要は強さを維持しているためだ。
プラチナ、パラジウム、ロジウムの「プラチナ族」は年内を通じて不足が続く見通しだという。
これらはいずれも自動車の排ガス浄化装置に使われるが、プラチナだけは他の産業や宝飾品、投資などの需要もある。
ジョンソン・マッセイが見込む今年のプラチナの不足量は、昨年の51万8000オンスから59万8000オンスに拡大する。需要量は761万オンス前後で安定的に推移すると想定した。
パラジウムについては、自動車メーカーの需要がおよそ7%落ち込んで全体の需要は973万オンスに減るので、不足量は昨年の102万オンスから35万8000オンスに縮小するとみている。
ロジウムも同様の傾向となり、不足量は昨年の12万5000オンスから6万5000オンスに縮小する公算が大きい。