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和田興産 Research Memo(3):分譲マンション販売が同社事業の柱

発行済 2024-05-17 15:03
更新済 2024-05-17 15:15
© Reuters.
*15:03JST 和田興産 Research Memo(3):分譲マンション販売が同社事業の柱 ■事業概要

和田興産 (TYO:8931)では、セグメントを分譲マンション販売、戸建て住宅販売、その他不動産販売、不動産賃貸収入の4つに分けて開示している。
2024年2月期の実績では、分譲マンション販売が売上高の77.1%、営業利益(全社費用控除前、以下同)の74.4%を占める同社の主力事業である。
また、戸建て住宅販売が売上高の5.2%、営業利益の2.7%、その他不動産販売が売上高の9.4%、営業利益の2.3%、不動産賃貸収入が売上高の8.2%、営業利益の19.9%、その他が売上高の0.1%、営業利益の0.6%を占めている。
不動産賃貸収入は、既存収益物件の賃貸では多額の原価が不要のこともあり、利益率が最も高くなっている。


各事業の内容は以下のとおりである。


1. 分譲マンション販売
同社売上高の約8割を占める主力事業である。
1991年から和田興産レジデンスに由来する「ワコーレ」のブランド名で、日本有数の住宅地である神戸市・阪神間やその周辺地域を主要エリアとして、主に中小型の分譲マンション開発を手掛けている。
また他の事業でも、ブランド名に「ワコーレ」を冠して統一している。


「プレミアムユニーク」をコンセプトに掲げ、「街の風物詩」として安心・安全を基本とした街並みに調和したマンションを目指すことに加え、機能性や快適性を重視し最新の住宅設備を取り入れるなど、企画力を追求した住まいづくりを行っている。
同社では、品質重視のマンション開発を行っており、資産性及び安全性を重視し、開発時点から再販価値を考えたマンションづくりを目指している。


従来から50戸前後の中規模分譲マンション開発が中心であるが、近年は100戸以上の大型マンションにも取り組んでいる。
また、市街地駅近物件が増加し、大阪府、姫路市などへエリアを拡大している。
さらに、営業エリア各地にマンションギャラリーを常設化することで、価格競争力、利益率の向上を目指している。
なお、同社は自社で販売部門を持たず、販売をすべて外部に委託していることから、「売れるマンションづくり」をキーワードに、企画及びデザインなどの商品力で顧客に遡及する戦略をとっている。


1991年3月の事業開始から、「ワコーレ」の累積供給実績は2024年2月末時点で552棟21,362戸(着工ベース)に達し、2023年には近畿圏供給棟数第3位、神戸市内供給棟数26年連続第1位(1998年〜2023年)、神戸市内供給戸数第1位(2023年)を誇る。
仕入から竣工・引渡までは、50戸〜100戸の物件では、平均2年〜2.5年であるが、着工して1〜2ヵ月で発売し契約を進めることで、価格変動リスクを回避している。
安定した市場環境が続いており、同社のマンションは多様な間取りを企画することから幅広い層のニーズを捉えているため、早期の契約に結び付いている。


2024年2月期のプロジェクト事例としては、ワコーレ福島野田ザ・レジデンス(大阪市福島区、総戸数56戸)、ワコーレ武庫之荘ノースグラン(兵庫県尼崎市、総戸数84戸)、ワコーレシティ立花(兵庫県尼崎市、総戸数132戸)などがある。


2. 戸建て住宅販売
中小規模の宅地造成開発を行い、戸建て住宅を販売する事業である。
2009年より新たなブランド名「ワコーレノイエ」で、主に神戸・阪神間を中心に北摂地域を含め、分譲マンション販売で培った用地仕入のネットワークを活用し、デザイン性や企画力など付加価値を重視している。
他社との差別化を図るため、10戸程度の小規模な開発であっても、街並みづくりを基本としつつ、年間供給戸数の着実な積み上げを目標に事業展開を進めている。
戸建て住宅では、仕入から竣工・引渡までは、半年~1年が平均的だ。
最近のプロジェクト事例としては、ワコーレノイエ西宮樋ノ口町(兵庫県西宮市、総戸数17戸)、ワコーレノイエ鈴蘭台南町(神戸市北区、総戸数20戸)などがある。


3. その他不動産販売
主に小型収益マンションの企画開発及び販売を行う事業である。
ブランド名は、RC(鉄筋コンクリート)・鉄骨収益マンションでは「ワコーレヴィータ」、また木造収益アパートでは「ワコーレヴィアーノ」としている。
また、保有不動産の有効活用を推進していく過程において、販売によってその不動産の価値に増大が見込めるような場合には、マンションや戸建て用地の素地売却なども行っている。
鉄骨収益マンション及び木造収益アパートでは、仕入から竣工まで約1年、竣工後2~3年ほど保有して賃貸収入を得たのち売却することが平均的だ。
最近のプロジェクト事例としては、ワコーレヴィータ須磨海浜公園(神戸市須磨区、総戸数40戸)、ワコーレヴィアーノ須磨天神町(神戸市須磨区、総戸数15戸)などがある。


4. 不動産賃貸収入
創業時から続く安定収益事業であり、レジデンスを中心に、店舗・事務所、駐車場などを運営している。
神戸市及び阪神エリアを中心に、主に駅より半径1km以内の交通利便性を重視した賃貸マンションを保有し、賃貸収入を得ている。
設備、機能性を重視しており、ペット対応型マンションや、デザイナーズ・マンションなど、独自性のあるマンションを提供している。
また新築物件を自社開発しており、将来的に分譲開発案件へ転換するケースも視野に入れている。
新築に比べて建築コストの抑制と工期短縮が見込まれる、バリューアップ方式(既存賃貸物件を購入し、改修工事により資産価値増大を図ること)の賃貸マンション開発も行っている。


稼働率95%以上の高水準を維持しており(駐車場を除く)、2024年2月末現在の保有資産構成は、レジデンス74.6%、店舗・事務所など18.6%、駐車場0.5%、トランクルーム他6.3%である。
保有物件の事例としては、ワコーレヴィータ住吉東町(神戸市東灘区、総戸数12戸)、ワコーレ神戸三宮ビル(神戸市中央区、B1〜2Fは店舗、3〜9Fは事務所)などがある。


5.その他
「その他」には、報告セグメントには含まれない解約手数料収入、保険代理店手数料収入、仲介手数料などが含まれる。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

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