[東京 28日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 18903.02 +125.98 寄り付き 18826.94 安値/高値 18815.12─18925.51
TOPIX .TOPX 終値 1547.19 +4.08 寄り付き 1545.2 安値/高値 1539.97─1550.69
東証出来高(万株) 171993 東証売買代金(億円) 21644.06
東京株式市場で日経平均は反発した。さえない外部環境のなか、ファナック 6954.T やソ フトバンクグループ 9984.T など値がさ株の上昇が寄与。ただ日米中銀のイベント前で様 子見姿勢も強く上値は限られ、TOPIXは下げに転じる場面もあった。東証1部の出来 高は8月17日以来、約2カ月ぶりの低水準。売買代金も2兆1644億円と薄商いが続 いた。
前日の米国市場では主要株価3指数が下落。外部環境に買い材料は乏しかったが、日 本株に対しては前日までに売られ過ぎた反動もあり、序盤は小高く始まる展開となった。 こうしたなか、通期業績予想を小幅に上方修正したファナックが一時5%超高。ソフトバ ンクや東京エレクトロン 8035.T も高値圏で推移し、3銘柄できょうの日経平均を約75 円押し上げる要因となった。
一方、村田製作所 6981.T やTDK 6762.T 、日東電工 6988.T など電子部品関連の 一角は軟調だった。米アップル AAPL.O の第4・四半期決算は市場予想を上回る内容だっ たが、時間外取引で同社株は上昇後下げに転換。中国景気への減速懸念が意識されたとい う。前日の引け後に日立建機 6305.T やキヤノン 7751.T 、オムロン 6645.T など、国内 企業の業績予想の下方修正が相次いだことも相場の重しとなった。
業種別で上位となったのは、空運、情報通信、医薬品。半面、海運や鉄鋼の下落が目 立った。日本時間で翌日未明に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)声明や、3 0日の日銀金融政策決定などを前に、全体的には手控えムードが広がった。
日本アジア証券エクイティ・ストラテジストの清水三津雄氏は「日米で重要イベント を控えており、買い一巡後にもみ合うのは仕方がない。FOMC声明で米利上げ時期が後 ずれするとの見方が広がれば円高圧力がかかるため、輸出関連は買いづらい」と指摘。一 方で「企業業績は市場が想定していたよりは落ち込んではいない印象。イベント通過後は 見直し買いも入るだろう」との見方を示している。
個別銘柄では2015年4─9月期営業利益が従来の想定を大幅に上回る見通しとな ったと発表したヤマダ電機 9831.T が後場にプラス転換。15年12月期予想を前日に上 方修正したシマノ 7309.T は買い一巡後は利益確定売りに押され、4.4%安で終了した 。
東証1部騰落数は、値上がり963銘柄に対し、値下がりが796銘柄、変わらずが 145銘柄だった。
(長田善行)