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第1の事業は創薬アライアンス事業で、国内外の製薬企業と提携し、主に治療用医薬品の開発を目的とした抗体をADLib(R)システムによって作製している。
同社の売上としては共同研究開発の契約締結時に発生する着手金と、研究開発にかかる費用のほか、開発の進捗状況に応じて得られるマイルストーン収入、上市後のロイヤルティ収入となる。
現在の主な共同研究パートナーは、中外製薬 (T:4519)グループとなっている(2014年12月期の全売上高に占める構成比は56.9%)。
第2の事業として、基盤技術ライセンス事業がある。
同事業はADLib(R)システムを第三者にライセンス供与し、ライセンス供与先が独自に同技術を用いて抗体作製などを行う格好となる。
売上高としては、契約時に得られる契約一時金とライセンスの年間使用料、ADLib(R)システムから創出した抗体の開発進捗状況に応じて得られるマイルストーン収入、上市後のロイヤルティ収入となる。
現在の契約企業は、みらかホールディングス (T:4544)グループの富士レビオ(株)1社となっており、体外診断薬の開発に限定した非独占的なライセンス供与となっている。
第3の事業は、リード抗体ライセンスアウト事業である。
アカデミア、公的医療機関及びBiotecnol※を始めとする独自の技術を保有する企業との共同研究・提携により得られたターゲット(抗原)に基づき、ADLib(R)システムを用いて同社単独で抗体の作製を行い、製薬企業へライセンスアウトする事業モデルとなる。
売上としてはライセンスアウト時における契約一時金と、その後の開発状況に応じて得られるマイルストーン収入、及び上市後のロイヤルティ収入となる。
※Biotecnolとは2013年1月に共同研究契約を締結。
同社の持つTribodyTM 技術とADLib(R)システムの強みを活かし、従来技術では創出できない高付加価値抗体医薬品の研究開発を目指す。
なお、ADLib(R)システムの特許権は日本、米国、欧州、中国でそれぞれ成立しており、権利保有者は理研と同社で50%ずつとなっている。
また、同社は理研に対して特許使用料を支払っている。
特許の有効期限は日本、欧州と中国が2023年、米国が2025年となっているが、完全ヒトADLib(R)システムを始めとする関連特許も出願中であり、特許切れ以降においてもADLib(R)システムにおける同社の優位性を保持するための施策を打っているものとみられる。
各事業における主な提携先と契約内容は表のとおりとなっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)