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クレベリンLEDは電気的にオン・オフすることで低濃度の二酸化塩素ガスの発生を制御できる装置であり、電化製品メーカーとのアライアンスにより、加湿器、空気清浄機、除湿機などの各種製品へ搭載するというスキームで事業展開が推進されている。
大幸薬品 (T:4574)はクレベリンLEDとカートリッジの製造・販売を担当し、電化製品メーカーが本体の広告宣伝を行う。
同社においては初期投資が少額であり、受注生産で在庫がなく、他社による広告宣伝でクレベリンブランドの価値向上が図れるなど、クレベリンLEDのメリットが大きいビジネスモデルだ。
また、電化製品にクレベリンがセットされていることで、海外展開もハードルが下がる。
まずは、5年以内に売上高20億円の達成を目標に、国内外での普及を目指していく。
将来的にはバスや電車などの各種交通機関、建築物への組み込みも視野に入れており、海外展開も含めて、今後積極的に他社とのアライアンスを行っていくようだ。
消費者庁関連報道にもかかわらず提携が進行するということは、同社による二酸化塩素に関するエビデンスの蓄積が評価され、ブランド力が再び向上しつつある証左と考えてよかろう。
実績を評価する段階にはないが、同社の2Q売上実績は45百万円と計画どおりであり、大手家電量販店で販売開始されたドウシシャ製のクレベリンLED搭載製品も出足は順調のようだ。
ドウシシャ以外の電化製品メーカーからの引合いもあり、クレベリンLEDの売上高は計画を上回ることが期待される。
新製品「クレベリン パワーセイバー」はペンタイプのクレベリンで、先端から二酸化塩素が発生する。
”身につけるクレベリン“として、胸ポケットなどに装着でき、目立たず持ち運びに便利な形状だ。
ドラッグストアやコンビニに既に配荷されており、テレビCM(佐々木蔵之助さん出演)も投入し、2Q売上実績は70百万円である。
同社は二酸化塩素による感染管理の草分けとして長く研究開発活動を行ってきている。
「二酸化塩素ガスの濃度長期保持」に関する特許技術を始め、膨大なエビデンスが蓄積されている。
これらの成果の一部は、日本化学療法学会総会(6月4日~6日)、日本防菌防微学会年次大会(9月1日~2日)で報告され、感染症専門家及び医療機関も空間防衛における二酸化塩素の有効性に関心と期待を持つようになっている。
今後、このような専門家との地道なコミュニケーションが、クレベリンのブランド価値の更なる向上に寄与するものと見られる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)