■事業の概要と強み
(2)スターティアの強み
様々なスターティア (T:3393)の強みを弊社なりにまとめると次の2点に集約できると考えている。
1つは強い営業力であり、もう1つはストック型とフロー型のバランスの取れた収益構造だ。
a)強い営業力:“IT”で有機的につながる商材ラインナップと触媒としてのスリムビリング 同社は3事業部門にわたって事業を展開しているが、それぞれのビジネスは「IT」という言葉で連携しており、同社が目指すワンストップソリューションとクロスセルの成功は、ほとんど同義とも言えるような商材のラインナップとなっている。
それを加速するための触媒の働きをするのが請求を統合するスリムビリングであり、同社の強い営業力の源泉はこうした、各種商材とそれぞれのサービスを有機的につなげる仕組みが整っている点にあると弊社では考えている。
また、営業戦略的には、対象顧客の絞り込み(社内のIT人材の手薄な300人以下の企業のフォーカス)や営業エリアの絞り込み(顧客満足度につながる1時間以内の対応を実現可能な範囲に限定した営業、及び、効率よく回れる3大都市圏と福岡県中心の営業)で力の分散を防いで効率性を高めている点も強い営業力の構築に貢献していると言えよう。
b)ストック/フローのバランスの取れた収益構造 同社の商材・サービスは、大きくはフロー型とストック型に分けられる。
フローは販売時に収益が上がるタイプの商品であり、ストックは契約期間にわたって月次ベースで収入が上がるタイプのものだ。
ActiBookのように、買い切りか分割/クラウドかで選択肢が可能なものもあれば、MFPのように、最初はフロー収入が生まれ、その後はカウンター収入(印刷枚数に応じた従量課金)というストック型収入が生まれる、2段階構造のものもある。
一般的にはストック型収入の比率が高いほうが経営は安定する。
同社の場合はフローからストックへと移行する2段階構造の商材・サービスが多くなっている。
そのため、フローを伸ばすことがそのまま将来のストック型収入増加へとつながることになる。
2015年3月期のフローとストックの比率は66.5%対33.5%と、フローが多くなっている。
同社の場合では、フローの方に利益率が高い商材が多く、同社が扱う商材には成長余地が大きいものが多い。
こうした状況を踏まえると、同社は今後もフローの拡大に重点的に取り組むべきであり、同社のフローとストックのバランスは、現時点ではベストミックスの状態にある、と弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
1つは強い営業力であり、もう1つはストック型とフロー型のバランスの取れた収益構造だ。
a)強い営業力:“IT”で有機的につながる商材ラインナップと触媒としてのスリムビリング 同社は3事業部門にわたって事業を展開しているが、それぞれのビジネスは「IT」という言葉で連携しており、同社が目指すワンストップソリューションとクロスセルの成功は、ほとんど同義とも言えるような商材のラインナップとなっている。
それを加速するための触媒の働きをするのが請求を統合するスリムビリングであり、同社の強い営業力の源泉はこうした、各種商材とそれぞれのサービスを有機的につなげる仕組みが整っている点にあると弊社では考えている。
また、営業戦略的には、対象顧客の絞り込み(社内のIT人材の手薄な300人以下の企業のフォーカス)や営業エリアの絞り込み(顧客満足度につながる1時間以内の対応を実現可能な範囲に限定した営業、及び、効率よく回れる3大都市圏と福岡県中心の営業)で力の分散を防いで効率性を高めている点も強い営業力の構築に貢献していると言えよう。
b)ストック/フローのバランスの取れた収益構造 同社の商材・サービスは、大きくはフロー型とストック型に分けられる。
フローは販売時に収益が上がるタイプの商品であり、ストックは契約期間にわたって月次ベースで収入が上がるタイプのものだ。
ActiBookのように、買い切りか分割/クラウドかで選択肢が可能なものもあれば、MFPのように、最初はフロー収入が生まれ、その後はカウンター収入(印刷枚数に応じた従量課金)というストック型収入が生まれる、2段階構造のものもある。
一般的にはストック型収入の比率が高いほうが経営は安定する。
同社の場合はフローからストックへと移行する2段階構造の商材・サービスが多くなっている。
そのため、フローを伸ばすことがそのまま将来のストック型収入増加へとつながることになる。
2015年3月期のフローとストックの比率は66.5%対33.5%と、フローが多くなっている。
同社の場合では、フローの方に利益率が高い商材が多く、同社が扱う商材には成長余地が大きいものが多い。
こうした状況を踏まえると、同社は今後もフローの拡大に重点的に取り組むべきであり、同社のフローとストックのバランスは、現時点ではベストミックスの状態にある、と弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)