世界的なオルタナティブ資産運用会社であるブルックフィールド・コーポレーション（ティッカー：BAM）は、2024年第2四半期の好決算を発表し、実現前分配可能利益は11億ドルに達した。この数字は前年比11％増で、分配可能利益は同80％増の21億ドルとなった。ブルックフィールドCEOは、前向きな経済環境と民間市場の流動性が、さらなる成長と力強いリターンをもたらすと強調した。ブルックフィールドの再生可能エネルギーとデータセンターへの戦略的投資は、AI革命に資本参加するための位置づけであり、充実したパイプラインと収益化活動は、将来の堅調な見通しを示唆している。
主な要点
- ブルックフィールド・コーポレーションは、2024年第2四半期の実現前分配可能利益を前年同期比11%増の11億ドルと報告した。
- 当四半期の分配可能利益は80％増の21億ドル。
- 同社は過去6ヶ月間に750億ドルの負債を調達し、資産売却により150億ドルを実現した。
- ブルックフィールドは今年下半期に資金調達と取引の活発化を見込んでいる。
- 再生可能電力とデータセンターへの投資により、ブルックフィールドは現在進行中のAI革命に対応している。
- 230ギガワットを超える大規模な営業・開発パイプラインは、将来の収益成長を促進すると予想される。
会社の見通し
- ブルックフィールドは、資金調達活動を活発化させ、取引の活発化を予想し、将来の業績に明るい兆しを見せている。
- 同社は自社株買いにより多くの資金を充当する予定で、株式価値への自信を示している。
弱気ハイライト
- ニック・グッドマンは、原資の返還と後期ヴィンテージ・ファンドの優先的リターンに焦点が置かれているため、キャリー実現が抑制される可能性があると警告した。
強気ハイライト
- ブルックフィールドの1,500億ドルという強力なバランスシートと流動性は、同社の成長戦略を支えている。
- 同社の再生可能セクターへの投資は、資本に対する即時リターンと将来のキャリー実現が期待できる。
欠点
- 決算説明会では、特に言及された財務上のミスはなかった。
質疑応答ハイライト
- グッドマンは、保険事業における目標ROE（株主資本利益率）を18%から20%に維持すること、および販売量よりもリターンを優先する年金保険のプライシング・アプローチについて述べた。
- また、同社は金利環境の変化に素早く適応しており、すでに年金受取人に提示する金利を最大50ベーシスポイント引き下げたと述べた。
ブルックフィールドの決算説明会では、同社の戦略的ポジショニングと財務の健全性が強調された。同社が再生可能エネルギーやデータセンターなどの成長分野に重点を置いていること、また大規模な事業および開発パイプラインを有していることは、事業に対する前向きなアプローチを示している。ブルックフィールドは、大量の資本を準備し、資産の収益化と投資収益に向けた明確な戦略を有しており、進化する経済情勢を乗り切り、新たな機会を活用するのに十分な体制が整っているようだ。
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