*13:01JST クリアル Research Memo(1):2025年3月期第2四半期は大幅増収増益。
通期で大幅な成長を計画 ■要約
クリアル (TYO:2998)は、不動産投資クラウドファンディングのリーディングカンパニーとして、オンライン不動産投資市場で事業を展開している。
事業構成は、資産運用プラットフォーム事業の単一セグメントとなっており、クラウドファンディングを活用した個人投資家向けの不動産ファンドオンラインマーケットサービス「CREAL」(投資額1万円~)、機関投資家及び超富裕層向けに大型不動産を対象とした資産運用サービス「CREAL PRO」、個人投資家向けに実物不動産を対象とした中長期の資産運用サービス「CREAL PB」の3つとなる。
1. 2025年3月期第2四半期の業績概要
2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高21,672百万円(前年同期比132.2%増)、売上総利益2,651百万円(同52.5%増)、営業利益1,032百万円(同75.3%増)、経常利益973百万円(同71.8%増)、親会社株主に帰属する中間純利益741百万円(同112.1%増)と、売上高・各利益ともに大幅な増収増益を達成した。
増収の主因は「CREAL PRO」における大型物件売却である。
期初業績予想で織り込み済みだが、第1四半期に計画どおりに売却され、前年同期比918.5%増の売上高10,011百万円を計上した。
「CREAL」は9件の物件売却が進み同46.4%増の売上高7,549百万円、「CREAL PB」は投資用区分レジデンスの売却数増加により同28.3%増の売上高3,918百万円となった。
利益面では同社が最も重要視する利益指標である売上総利益が同52.5%増の2,651百万円となり10.6ポイント増加した。
費用面については、人件費・広告宣伝費が増加したが、販管費全体としての中間期における計上額はほぼ期初計画どおりに推移したことから、利益の大幅な増加につながった。
2. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の連結業績予想は、売上高43,600百万円(前期比107.2%増)、売上総利益4,750百万円(同33.3%増)、営業利益1,350百万円(同37.7%増)、経常利益1,250百万円(同32.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益850百万円(同31.3%増)と、期初業績予想を据え置いている。
販管費が大幅に増加するものの、主力の「CREAL」において蓄積した豊富なパイプラインのエグジットを計画しており、大幅な増収増益を見込んでいる。
「CREAL PRO」で大型物件を当初計画どおりに販売するなど、通期計画達成に向けて順調に推移しており、下期においても計画どおりの施策を展開することで計画達成を目指す。
3. 成長戦略
同社では全体の成長を「CREAL」がけん引していることから、積極的なマーケティングとIT投資を継続する方針である。
また、SBIホールディングス (TYO:8473)との提携がより活発化する状況を踏まえ、中期目標(2027年3月期目標)として年間GMV800億円、累計投資家数18万人の達成を掲げた。
同社の特長である「CREAL」のプラットフォームを最大限に活用して、それぞれのサービスの増収増益を図る。
将来的には、投資エントリー層、投資経験層、資産形成層、富裕層、機関投資家といったあらゆる顧客層の投資家ニーズに応える資産運用会社としてDXプラットフォームを通じて効率的に提供・運営を行い、不動産を中心としたオルタナティブアセット全般(たとえば飛行機や船舶、太陽光発電システムなど)を資産運用の対象に加え、ニーズに応える。
不動産関係の将来的な商品ラインナップについては、現在取り扱っている不特法第1号及び2号型商品のほか、不特法3号及び4号型商品を用意する予定である。
また、ホテル運営事業への参入を決定し「CREAL HOTELS」を展開する。
2024年11月には、(株)ティーエーティー(以下、TAT)との業務提携及び持分法適用関連会社化を発表した。
インバウンドを背景に需要が旺盛なホテルを取り込むことにより、「CREAL」では個人投資家へのクラウドファンディング、「CREAL PRO」では機関投資家への大型ファンド組成など、継続的なアセットマネジメントの実現で収益基盤の安定化を図る。
■Key Points
・2025年3月期第2四半期は前年同期比で大幅増収増益を達成
・2025年3月期は売上高で前期比100%超、各段階利益では同30%超と大幅な成長を計画
・ホテル運営事業に参入、有力他社との業務提携により本格化させ、既存事業とのシナジーを追求
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
通期で大幅な成長を計画 ■要約
クリアル (TYO:2998)は、不動産投資クラウドファンディングのリーディングカンパニーとして、オンライン不動産投資市場で事業を展開している。
事業構成は、資産運用プラットフォーム事業の単一セグメントとなっており、クラウドファンディングを活用した個人投資家向けの不動産ファンドオンラインマーケットサービス「CREAL」(投資額1万円~)、機関投資家及び超富裕層向けに大型不動産を対象とした資産運用サービス「CREAL PRO」、個人投資家向けに実物不動産を対象とした中長期の資産運用サービス「CREAL PB」の3つとなる。
1. 2025年3月期第2四半期の業績概要
2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高21,672百万円(前年同期比132.2%増)、売上総利益2,651百万円(同52.5%増)、営業利益1,032百万円(同75.3%増)、経常利益973百万円(同71.8%増)、親会社株主に帰属する中間純利益741百万円(同112.1%増)と、売上高・各利益ともに大幅な増収増益を達成した。
増収の主因は「CREAL PRO」における大型物件売却である。
期初業績予想で織り込み済みだが、第1四半期に計画どおりに売却され、前年同期比918.5%増の売上高10,011百万円を計上した。
「CREAL」は9件の物件売却が進み同46.4%増の売上高7,549百万円、「CREAL PB」は投資用区分レジデンスの売却数増加により同28.3%増の売上高3,918百万円となった。
利益面では同社が最も重要視する利益指標である売上総利益が同52.5%増の2,651百万円となり10.6ポイント増加した。
費用面については、人件費・広告宣伝費が増加したが、販管費全体としての中間期における計上額はほぼ期初計画どおりに推移したことから、利益の大幅な増加につながった。
2. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の連結業績予想は、売上高43,600百万円(前期比107.2%増)、売上総利益4,750百万円(同33.3%増)、営業利益1,350百万円(同37.7%増)、経常利益1,250百万円(同32.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益850百万円(同31.3%増)と、期初業績予想を据え置いている。
販管費が大幅に増加するものの、主力の「CREAL」において蓄積した豊富なパイプラインのエグジットを計画しており、大幅な増収増益を見込んでいる。
「CREAL PRO」で大型物件を当初計画どおりに販売するなど、通期計画達成に向けて順調に推移しており、下期においても計画どおりの施策を展開することで計画達成を目指す。
3. 成長戦略
同社では全体の成長を「CREAL」がけん引していることから、積極的なマーケティングとIT投資を継続する方針である。
また、SBIホールディングス (TYO:8473)との提携がより活発化する状況を踏まえ、中期目標(2027年3月期目標)として年間GMV800億円、累計投資家数18万人の達成を掲げた。
同社の特長である「CREAL」のプラットフォームを最大限に活用して、それぞれのサービスの増収増益を図る。
将来的には、投資エントリー層、投資経験層、資産形成層、富裕層、機関投資家といったあらゆる顧客層の投資家ニーズに応える資産運用会社としてDXプラットフォームを通じて効率的に提供・運営を行い、不動産を中心としたオルタナティブアセット全般(たとえば飛行機や船舶、太陽光発電システムなど)を資産運用の対象に加え、ニーズに応える。
不動産関係の将来的な商品ラインナップについては、現在取り扱っている不特法第1号及び2号型商品のほか、不特法3号及び4号型商品を用意する予定である。
また、ホテル運営事業への参入を決定し「CREAL HOTELS」を展開する。
2024年11月には、(株)ティーエーティー(以下、TAT)との業務提携及び持分法適用関連会社化を発表した。
インバウンドを背景に需要が旺盛なホテルを取り込むことにより、「CREAL」では個人投資家へのクラウドファンディング、「CREAL PRO」では機関投資家への大型ファンド組成など、継続的なアセットマネジメントの実現で収益基盤の安定化を図る。
■Key Points
・2025年3月期第2四半期は前年同期比で大幅増収増益を達成
・2025年3月期は売上高で前期比100%超、各段階利益では同30%超と大幅な成長を計画
・ホテル運営事業に参入、有力他社との業務提携により本格化させ、既存事業とのシナジーを追求
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)