[シドニー 3日 ロイター] - 英連邦の一員であるオーストラリアのアルバニージー首相は、エリザベス英女王(96)の在位70年を記念する祝賀行事「プラチナジュビリー」が行われる中、女王に敬意を表したが、両国関係は成熟したとの見解も示し、共和制への移行を巡る議論をあおった。
アルバニージー氏は祝賀行事が行われた首都キャンベラで、女王は永続的で影響力のある「冷静さ、品位、強さ」を備えているとたたえた。
オーストラリア国民は女王に愛情を抱いているとも述べた上で「両国の絆はもはや女王による統治の始まりに見られたものとは異なる」と指摘。両国関係について「われわれは対等で、さらに重要なのは友人であることだ」と語った。
オーストラリアでは長年にわたり共和制移行を巡る議論が繰り広げられてきた。
5月21日の総選挙で10年近く続いてきた保守政権を破った中道左派・労働党を率いるアルバニージー氏は共和制移行を支持している。
1999年に君主制主義者である保守派のジョン・ハワード首相(当時)が実施した共和制移行の是非を巡る国民投票では55%が現状維持を支持。反対は45%だった。