[東京 16日 ロイター] - 公明党の山口那津男代表は16日の政府・与党連絡会議後、記者団に対し、政府の観光支援策「GoToトラベル事業」による新型コロナウイルス感染拡大例は少ないとして、同事業を含め経済・社会活動の回復を進めるのが重要との認識を示した。
山口代表は「GoToトラベル事業を利用したサッカーJリーグのチームで感染クラスターが発生したのは確認されているが、同事業を数千万人が利用する中で、感染がこのために起きたということはないと思う」と述べた。その上で「大事なことは、GoToトラベルも活用しながら、経済・社会活動の回復に努めていくことだ」と指摘。「感染拡大は人の集まる場所でのクラスター発生が要因とみられ、対策をしっかりやっていくことが必要。感染対策に少し緩みが出ていないかどうか、個人や家庭、職場などで再認識しながら徹底を図ることが重要」と強調した。
足元の感染再拡大を受けた緊急事態宣言の是非に関して、「今年4─5月の緊急事態宣言による社会的・経済的な影響の厳しさを国民はよく認識している」と指摘し、慎重姿勢を示した。「クラスター対策など万全を期すことを徹底した上で、社会・経済活動の回復に向けた動きと両立を図ることが重要」と述べた。
(竹本能文 編集:山川薫)